俺と雨宮が本格的にバンドの世界に飛び込んだのは18歳。
右も左も分からない子供だった。
山梨、そこにはもうすでにNOBというバンドが1つの音楽シーンを築こうとしていた。
俺達は自然にNOBの後輩バンドとなるわけだ。
Voのかまさんは典型的先輩絶対肌の人物。
正直言うと俺ね、かまさん嫌いだった。
ていうのも18.19歳の俺は、自分の音楽にいわば哲学のような物をもっていて
「自分が正しい。」
「絶対誰にも負けない。」
とにかく我が強いと言うかなんと言うか。
かまさんはローゼス片手によく俺達のライブを見に来てくれた。
ライブ後、決まって言い放たれる言葉は
「お前らクソ」
「ぜんぜんダメ」
悔しかった。マジで。
反発するいっぽうだった。
余計に自分だけを信じるようになってた。
だけどね、そんなかまさんがある日のライブ後、初めてほめてくれたんだよ。
メチャクチャ嬉しかったのを覚えてる。
「良かったぞ今日」
たったその一言だったけど、その後何年も音楽を頑張れる程の喜びと自信を与えてくれた。
ツアーにも連れて行ってもらえるようになった。
ツアー先では相変わらずダメだしの連続だったけど、もうその頃には素直に受け止める俺がいました。
かまさんがツアー中、声が枯れて全然歌えないライブがあった。そして死ぬ程悔しがる姿を見た。
その時、この人は俺達に対する以上に自分に対して厳しい人なんだなと思った。
今思えば、一番近くでその背中を見ていたからこそ、今の俺達があるんだなと。
音楽に対するストイックな姿勢、その大切さを教えてくれたのはやっぱりNOBでした。
いよいよ明日はGIANT LOOP FES 。
かまさん、気付けばはるかに俺の方が年上になっちゃったけど、一生後輩です 笑
そして一言
「ありがとう」
全力で!!笑顔で!!
Vo大久保良一