先月、口座残高が8千円になっていました。。。!

 

というエピソードをVlogで取り上げたら、

いつもよりずっと早いスピードで再生数が上がり、登録してくださる人も、ポツポツと増えています。


ありがたい。。



友人や身内も観てくれているので、

あらぬ心配をかけてしまうかな?と思い、少し迷ったのですが、


「お金が無くなる」という経験はこれまでにも何度かあり、お金についてはさんざん向き合ってきた結果、「お金が無くなる」経験をしている私は、結果、お金の才能がある、という認識に至っているので、


そういう考え方とか姿勢を観て、励まされる人もいるかも?と思い、取り上げてみました。

 

これまでの経験上、何かをごっそり無くした時というのは、必ずそこに大きな学びがあるし、

大抵、その後、大きな何かが入ってきます。

 

なので、もちろんドキドキはするけれど、

これまで通り、淡々とその時にできる事をして、自分を慈しんで過ごすように心がけています。


ロップイヤー

それで、

私のVlogに興味を持ってくれる同僚がいたので

ちょっと気恥ずかしいけど、チャンネルを教えたんです。

 

そしたら、早速観てくれて、次の日、


ものすごく良かった、本当に良かった


と言って下さって

とっても嬉しかったんですが、

なんと、

 

もっと早く知りたかった。

お布団を繕っているシーンがものすごく良かった。

 

と目に涙を浮かべているんです。

 

褒めてくれるのは、もちろん友人であり同僚なので当然とも言えますが、

目を赤くして泣き出した時に

 

え!そんなに感動したの!?本心なんだ。。。

 

と驚きました。

 

お布団のシーンが良い。

思い出しても泣ける。

 

と言われ、思い返して見ると

確かに、私もあのシーンは気に入っていて、

お布団を繕っていたその時も、なんだかほのかに暖かいものに包まれているような

優しい幸せを感じていたんですよね。

 

そのシーンというのは、

長年使っていたお布団が破れちゃって、

布団の打ち直しに出すお金の余裕が無いので、

自分で繕って取り急ぎ直したというエピソード。(動画では15:23から)

 

2枚目に繕っている、お布団のシーン。



実家を出て一人暮らしを始める時に、

家族の誰かが泊まりに行くこともあるだろうからと持たされた、スペアのお布団です。

 

田舎の家というのは、法事やら何やら、親戚が集まった時にみんなで寝泊まりできるように、スペアの布団や座布団がたくさんあるんですよね。

旅館みたいに、同じ柄で、同じ作りのたくさんの布団たちが押し入れに詰まってる。


その内の1枚を持たされたのです。

 

その布団を繕っているシーン。

大きく破れたなぁ、と思っていたんですが、よく見ると、布そのものが破れてしまった訳ではなく、中央が縫い合わされている縫い目が解けただけだったんです。

 

縫い代も、しっかり折り目が付けられていて、

生地もしっかりしていて、

ずいぶん昔の物のはずなのに、布が薄くなり朽ちていることもなく、


こういうことに慣れていない私でも、

簡単に縫い合わせる事ができました。

 

よく考えると、あんなにしっかりとした木綿の生地に触ったのは、久しぶり。

 

私の世代は、大学生の時にユニクロが勢いを増し、ファストファッション全盛の時代。

 

いつの間にか、服はワンシーズンで使い捨てが前提とされているかのような、ペラペラな生地の、適当なつくりのものばかり。

 

もちろん、中にはそうではない商品もあるし、

安く買おうとしているのだから結局は消費者の意識の問題なのだけど。

 

今の世の中に出回っている商品のほとんどは、

後の世代の事まで考えて作られてはいないでしょう。

 

私の実家は、とてもとても田舎の、山と海に囲まれた都会の文化とは隔てられた場所にあります。


ネットの普及で変化は見られるけれど、昔からの農村文化が色濃く残る地域です。

 

私が繕ったお布団は、そんな田舎の家から持ってきました。


どれくらい古いものか分からないけれど、

子供の頃から目にしていた柄のような気がするので、今は亡きおばあちゃんの世代から家にあったものなのかな?

 

いずれにしても、

おばあちゃんや、おばちゃんや、お母さん、

その家の、その地域の女性たちが、管理し続けてきたお布団。


こういうものは、長持ちするものでなければいけない、という考えが、当然のこととして受け継がれ、その時々で、安くはないお金を支払ってメンテナンスされ続けてきたのでしょう。

 

たくさんの子供を育て、

決してお金の余裕があった訳でもないでしょうに。


ケチってはいけないところとして、後世の子供たちが困らないように、きちんとした衣食住の基礎を残していく。

 

ファストファッションとは対極にある文化。

 

 

ひどい贅沢をしている訳でもないし、毎日一生懸命働いているし、お金が無いことで自分を責めることは、私はありません。

 

でも、お金が無いのは、やっぱり心細い。

 

毎年、そろそろお布団が古くなったなぁと思いつつ、どうにかするお金の余裕もなく、

今年は、とうとうぱっくり破れちゃったので、

どうしよう。。。自分で直せるかな。。と心細くも、繕ってみることにしたのです。

 

それで、実際に繕ってみたら、

破れても直しやすいように真ん中が縫い合わせになっていて、

その縫い合わせもしっかりした作りで、素人でも簡単に縫えるようになっていて、

生地もまだまだ長持ちしそうな丈夫なもので。

 

あっという間に、大した労力も必要なく

お金もかからず、針と糸だけで、直すことができたのです。

 

おばあちゃんやおばちゃん達、お母さんが淡々と受け継いできた、その土地の女性たちが担ってきた文化。


世の中、何が起こるか分からないから、

何か起きても、最低限の衣食住がどうにか守られるように、

何かが壊れても、その時の子孫がなるべく楽に直してまた使えるように、

お金を出して買い替えなくて済むように、


後世の子孫がなるべく苦しまないで済むように。

 

敢えてそんな風に言語化さえされていなかったのかもしれない。

そういう事が、当然の事として、その土地の、その家の文化として、受け継がれてきたのだと思う。

 

私が、あのお布団を繕っている時に感じた幸せは、そういう、おばあちゃん達の優しさに包まれたからなんだと思う。

 

私の同僚は、たまたま私の実家と近い地域に実家があり、そういう文化を肌で知っているので、あのお布団のシーンを見た時に、


あの土地の女性たちが、嫁として、母として、後世に残していった愛を感じて、泣けたのだと思う。


ただ、古いお布団を繕ってるだけの

短いシーンなのですが、

そこにあったのは、そんな、過去のおばあちゃん達からの、顔も知らない先祖の「お母さん」達からの愛だったんです。

 

同僚と、涙ぐみながら、

そういう話をしました。

 

 

今、世の中は混乱期です。

そう見えないかもしれないけれど。

 

今実際に起こってる戦争のことじゃなくても、

パンデミックが始まった時から、戦時中みたいなもの。

 

そんな激動の時代を1人で生きる私を、

過去のたくさんのお母さん達が、時空を超えて、助けてくれたのでした。

 

私も、これからは、そんな風に後世をいつか助けられるような行動や生活をしていこうと、心に誓いました。