える君の視線の先に居たのは、サングラスを掛け、頬には大きな十時傷、黒いスーツに身を包んだアライグマ。

える「ワン」(待て!コロ助!)
母「知り合い?」
える「ワンワン」(あぁ…俺が昔FBIの仕事をしていた時、敵の組織に雇われていたアライグマだ。)
母「…!?」

ってなやり取りしてる間にコロ助は車に乗り込み行ってしまった…

懐から携帯電話を取り出し、どこかに掛けるえる君。

…プルルル、ガチャ
える「ワン」(ジェニファー、コロ助が生きていたぞ。調べてくれ。車のナンバーは〇×-☆◎だ」
ジェニファー「なんやて。ほなちょと待っといてや。
……どないなってん・・・どのデータベース調べてもデータあらへんわ。車は組織の物やね。なんかわかったら連絡するさかい」
える「ワン」(頼む)

帰宅後…

母「じゃあママはお仕事行ってくるから」

える君の頭を撫でながら言うと同時に永遠とも思えるような一瞬の静寂が訪れた…

静寂を打ち破ったのは、マ〇コデラックスが陣痛を迎えた時のような表情を浮かべ、前のめりに倒れ込んだえる君…

える「ク、クゥーン…」
母「じゃあ朝の散歩行こーか」
える君「ワン」

・・・浜辺をゆっくりと歩き、そっと砂浜に腰掛け、波を見つめる母。
その周りをえる君は嬉しそうに駆け回ります。

母「そろそろ帰ろ~か」

える君「…ワン」

立ち上がり一歩二歩歩き出した瞬間………!!
派手に転倒する母!
ふと周りを見渡すと、える君と母を中心にバナナの皮が無数に散乱している。

える君『…!このトラップはまさか・・・イヤ、奴は三年前のバグダッドでこの手で葬ったハズ!偶然だろう…』

母「…痛たたたた」
える君「ワンワン」(大丈夫?)
母「大丈夫。バナナダイエット流行ってたからネ…ゴミはごみ箱に捨てないと」
と、バナナの皮を拾いながら再度一応バナナの皮で滑って転んでおく律儀な母…

える君「…ワン」(帰ろー)

帰り際、える君の視線の先に一人の男が映る。

える君『生きていたのか…!
今日はチワワのえる君のお母さんの誕生日。
える君にはサプライズな計画がありました。
まず手始めにいつもは寝ぼ助える君、お母さんより早起きしてお母さんの大好きなHot珈琲をいれてあげる事にしました。
そしてミュージックスタート。
スピーカーからはMichael Jacksonのthrillerが大音量で流れだした。
そのままムーンウォークで寝室に向かうえる君。
える「ワンワン」(ママー起きて)
母「あら、える、ずいぶん早起きネ☆珈琲までいれてくれて…いい子いい子」
える「ワンワンワン」(ゆっくり飲んでネ)

・・・早朝の新鮮な空気も御馳走。ゆっくりした時間が流れます☆

える君「ワン」(なんかえらく長くなってきた・・・つづく
母「?」