わたしが小さいときの話。






父親はアルコール中毒(たぶん、絶対に)
母親はうつ病(絶対そう)



で大ケンカが絶えたい家庭だった。
(父はサラリーマン、母は専業主婦で金銭的にはごくごく普通の家庭)


父親はお酒を飲むと
怒鳴り散らして、母に対して暴言を吐く。

晩ご飯はひっくり返るし、
ケンカがひどくなると母親は家から閉め出され、
ときどきそれにわたしも同行する。
(小さいながらも心配で)




1度喧嘩が始まると
長期戦になることもしばしば、




会話はゼロ。
父親はずっと不機嫌だし、
お酒を飲むとすぐ怒鳴る、すぐ暴言を吐く。
母親は泣き叫ぶ。
朝から晩までずっと寝込んだまま。
そんなんだから、家事全般できないよね。
家はぐちゃぐちゃ。

こんな状態が2.3ヶ月続くことも。







わたしは必ず、
父親と母親の間に挟まれる。




家がぐちゃぐちゃだ!
ご飯はないのか!
あれがないこれがない!
って父の文句を傷つけないよう母に伝えて、


父親の顔を見たくない。
声も聞きたくない。
って母の嘆きを機嫌損なわないよう父に伝える。





父が暴言・暴力を振るえば母をかばい。


父がぐちゃぐちゃのキッチンで
寂しそうにカップラーメンを食べてれば、
洗い物をし、父におにぎりを握ってあげる。





いやぁ〜我ながら関心!
子供ながらに良くやってたと思うわぁ〜笑い泣き






1年の間に、
普通の生活ができたのは何日なんだろう。





わたしの一言が、行動が、
大喧嘩の発端になることもあって
いちいちビクビクしてたなぁ。







書ききれないくらいのことがあった。












ちょっと長くなっちゃったけど。。





そんな幼少期・思春期で、

いつの頃からか
父のことも母のことも拒否。
拒否しながらも執着して、拗らせてた。


人生上手くいかないのも、
葛藤で苦しんでいるのも、
全て父と母のせい。





悲しみや怒りや恨みや憎しみが
ずっとずっと付き纏ってきた。









でも今日さ、
すっごく不思議なことがあって。



お風呂から上がって
パジャマを着ようとしたとき、
突然、大ケンカしてたときの光景が一気に
頭の中を巡って!


そしたら、


両親の喧嘩がひどく
そのせいで親戚一同集まり会議が開かれて、
わたしは一時的に祖父母の家に行くことになったのを思い出した。
たぶん離婚するとかしないとかの会議だよね。



幼稚園児のわたしは、
初めて1人で飛行機に乗って
遠く離れた祖父母のところに行って。



小学生のときは、夏休みになると1人で飛行機に乗って
おばあちゃんの家に行ってたから、その感じで幼稚園の時も行ったんだと思ってたけど、違ったのかな・・
ここら辺ちょっと曖昧だけど。。



でも、
なんか、
寂しいとか
そんな感覚じゃなくて。




楽しかった。




キャビンアテンダントのお姉さんが、
出発ロビーから到着ロビーまで
ずっと一緒にいてくれて。


おばあちゃんの家にいる間は、
何にも怯えることなく、
気にすることなく、過ごせた。


思いっきり祖父母や叔母、
従兄弟のお兄ちゃん、お姉ちゃんに
甘えられたしね。










ふと





両親の大喧嘩があったから、
あの1人旅があって。
すごくすごく楽しかった。
いろんな人の存在も知った。


そのおかげで、
今も1人で飛行機に乗るなんてへっちゃら、
むしろ好きだし、1人旅も大好き。
あんま人見知りもないしウインク


たくさんの出会いや
たくさんの思い出もできたんだよなぁ〜







って思えてね。


悲しみや怒りや恨みや執着が
一気にポジティブに変換された感じ。


不思議だったけど、
スイッチがパチンってなった。











あの時の自分へ。

辛くて辛くて寂しくて。
甘えたくても甘えられないし。
いつまたケンカするんじゃないかって怯えて。
足音も立てないでそぉーと、おそぉーと廊下を歩いて。めちゃくちゃ神経尖らせて。

学校のみんなに知られたくなくて、
誰にも何も打ち明けず、ずっとずっと笑顔で振る舞って、耐えて、耐えて、

もう嫌だ!
もう嫌だ!

ってずっと耐えてたんだよね。


辛かったね、寂しかったね、
良く我慢したね、しんどかったね、
お母さんにもお父さんにも
いっぱいいっぱい甘えたかったよね、
誰かに頼りたかったよね、救って欲しかったよね


ほんっっとに良く頑張ったよ。



もう大丈夫
もう大丈夫だよ。


あの時のあの時間の全ては
今のわたしに繋がってて、
今のわたしはその事がすごく嬉しい
って思えてるよ。



あの時の小さいわたし。
今の全てを与えてくれてありがとう。















あっ!

ここ数年で父は嘘のように丸っと丸くなり、

母も明るくなって、
趣味の畑作業や猫の世話で元気に動き回り、

なんやかんや言いながらも
ひとつ屋根の下、一緒に生活しています。