二宮正治の広島を舞台にした小説 明日を夢見る若者物語 第22回 あかりはあの震災での父親の死、母親の裏切り、大好きだった兄には父を奪った震災がつきまとう福島から広島に避難してきた美紀がついている。「この半年孤独の淵をさまよっていたのだ」 それが母親の新しい夫の出現でピークに達したのである。モンティーミヨシは優しく中学三年生のあかりに言った。「今日からおれをオヤジだと思ってくれ。本当にオヤジだと思うんだ。過去を振り返らず未来を見つめたほうがいい。おれは君の味方だ」 モンティーはあかりの気持ちを惹きつける大勝負にでた。