週間モーニングで連載している、「働きマン」。
出版会社で働く女性の主人公、松方弘子のモーレツ働きっぷりと、主人公を取り巻く人間模様(主に仕事関係)を描いた漫画です。

書いたように仕事の漫画ですが、あえてこのマンガに僅かに出てくる恋愛にスポットを当ててみたいと思います。

なぜかというと、会社という組織に属し、会社にいる時間がもっとも長くならざるを得ない自分にとって、少女漫画をはじめとする恋愛漫画よりも、こういった漫画の恋愛論が実は参考になるのでは、とふと思った。

別に最近失恋したとか、そういう訳ではなくてね。

たまにはグルメ以外の記事を書こうと、そう考えて。

おい、思春期か!



この漫画の第3巻で主人公は約5年連れ添った彼氏に、突然別れを告げられます。

「俺はそこまで出来ないんだよ、ヒロを見ていると出来ない自分が辛くなる、ヒロのせいじゃない、俺たちもう別れよう」

想像もしていなかった言葉に、唖然とする主人公。

ドラマにもなった「サプリ」の原作漫画でも似た様なシーンがありました。


確かに見てて「何でそこまでやるんだろう」とか「そりゃ別れるわ」とか思うときもあります。

別れを告げた彼も、サボっているわけではない。

彼なりの信念を持って、仕事を頑張っている、生きている。

主人公も、そこまで追い詰めているつもりはなかったのでしょう。


彼をフォローするわけでも、彼女を攻めるつもりもありません。

この二人が別れたのは、たまたま向き合い方がまずかっただけなんでしょう。

漫画のコンセプト上、意識的にそうしているだけなんだろうけどさ。


その後、たまに飲みつぶれる、仕事中に涙を流す主人公の姿をみて、恋愛について考えてみました。

この二人が、何で別れてしまったのか。


過ごした時間が長いからこそ

相手を信じて

理解してくれると期待して

自分の本音を話さなくなる


大事な存在だからこそ

求めるものが高くなり

そこまでする、してもらう必要はないのに

出来ないことに対して

きつくあたってしまう

ストレスの矛先を向けてしまう


大事な存在だからこそ

相手の時間を尊重して

愚痴を言わなくなる

自分の弱い面を見せなくなる

甘えなくなる


その結果すれ違いが増える

積み重なって

それまでなら理解してくれたこと

笑って許容してくれたことが

亀裂となって現れる

不器用だからこそ

自分に真面目だからこそ

素直になれなくて

「もう一度会いたい」

その一言がいえなくて


もっと甘えられれば

自分の弱い一面を見せていれば

お互いにぬくもりを与えられれば

結果は違ったのかもしれない


別れてから

こんなに自分を追い込んで

ちぎれそうになるまでに頑張って

自分は何をしたいんだろう

と考える


でも

次の朝はやってくる

次の仕事はやってくる

時間は猶予を与えてくれない
結局、仕事に救われる


救うものなんて

仕事でもお酒でも

新しい恋人でも友達でも

引きこもってもなんでもいい

でも、やっぱり仕事に、お酒に逃げるのが一番楽


こんなところでしょうか。

これは、舎弟の恋愛感ではないですよ。


でもな、この主人公は一人暮らしだし、本当に生きるのに、毎日膨大な量の仕事を回すのに精一杯で恋愛を振り返っている暇なんてない設定だし。

仕事が忙しいと恋愛を後回しにする気持ちは分からないでもない。

そうならないよう最大限の努力をするけどさ。

ちょと悲しい別れ方だよね。

それにしても、ちょっと詩みたいになってしまった・・・

なんか自分に酔っているみたいだ。

決してそういう訳ではないんですが。


この主人公のように、一見強い女性でも必ず弱い一面はある。

甘えたくなる瞬間はある。

そこを分かってあげて、包んであげること、それも男性の仕事の一つなのではないかと思いました。

外では強く、気を張っている人を、自分の前ではやわらげさせる包容力。

これってとても素敵なんじゃないでしょうか。


ただ言えること、この漫画の主人公松方弘子はカッコいい。

きっと、これは男女問わずにそう思うのでしょう。

実際にこういう人がいたらもっとそう思うのではないでしょうか。

働く女性が増え、晩婚化が進む今の世の中において、こういう女性は多いのかもね。


このような強い女性を包み込める、強さと包容力のある男性を目指したいな。

今決めたのではなくて、ずっと前からね。

自分も強くならないと。


って、マンガ読んでなーに語ってるんだ自分・・・

せっかく書いたので、残しておくか。

どうか白い目で見ないでやってくださいませ。



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