この事前準備というか、背景を描く流れが映画の厚みを増して見せてくれる。
まさにSFだが、SFにならないほど現実的な
設定説明が施された展開が最後まで視聴者を引っ張るのだ。
面白いのは、誰もが深層心理の中では丸裸同然、ではないということ。
特に意志の強い人間や、必要に応じて催眠術のような方法での
秘密漏洩を防ぐ訓練を受けた人間だと、
その具象心理空間の中でも護衛がいて、
街なかだろうと海岸だろうとマシンガンを持った男たちが助けに来るのだ。
標的になった人間の個性にもよるが、現実の世界でも護衛がつく人間だと、
イメージがそのようになりやすいらしい。
おかげで自分たちが構成したはずの街なのにもかかわらず、
芝居を打つためのスタッフ達は壮絶な銃撃戦を演じることになる。
具象イメージとして、より鮮明に作られた世界だからこその障害だが、
こういう設定が「夢の中なら何でも都合よく」はいかない
痩身エステのストーリーの元になっている。
現実世界以上に現実的で過酷な状況を描くためには、
ここまで脚本を練らなければならなかったのだろう。