8月20日(木)夜
シンガポールの友人が、アーモンド入りで一個ずつ袋に入ったデイツを土産に買ってきてくれと言うので、急に思いつきジェッダ行の買い物バスに乗った。ラービグタウンでは見たことがないので、ジェッダなら見つかるかもしれない。
今日の会社のバスの運転手はパキスタン人、ジェッダに到着後道端にバスを寄せて、「すみません、問題があります。ショッピングセンターの場所知りませんか?」(バカヤロー、道を知っている運転手を寄こせ。)たまたま前に座っていたので相手をすることになったが、4人乗っていた他のメンバーに聞いても知らん顔。そのうち、車を走らせながら、無線でやり取りしていて、言葉はわからないが、話が決裂したようだ。目が据わっている。今度は、道端に時々止りながら、通行人に場所を聞いている。
そのうち、後ろに座っていたN君がやってきて、「マネージャーに電話するぞ。お前、英語わかるのか。」と横柄な言い方をする。(オイオイ、マネージャーに電話して運転手を首にしても、問題は解決しないだろう。)こちらで仕事をしていると、目下の人間に対して、このような言い方をするようになるのか、それとも彼の性格なのか。
何とか、30分程度遅れてアジズ・モールに到着した。
まずは、大型ショッピングセンターのジアント(Geant)でデイツを探そうと入ってみると、専門店のあるショッピングモールは大勢の人でにぎわっているのに、ジアントの中はガラガラで人がほとんどいない。それもそのはず、棚に商品が半分程度しかない。まるでつぶれかけのスーパーマーケットのような雰囲気だ。特に、食品売り場は、冷凍食品のブースは空っぽで、お客は誰もいない。明後日から始まるラマダン期間は、売れ行きが悪いと考えて、仕入れを一時停止しているのかも知れない。
それでも、何とかデイツを見つけて、少し購入。しかし、一個ずつ封をしたような品物はない。ショッピングモールに出て探し回り、やっと立派な;チョコレートショップを発見。中に暇そうな店員が数人雑談していたので、ほしい商品を尋ねると、アーモンド入りのデイツでチョコレートを上にまぶしたものならあるという。一個味見させてもらった。高級品のチョコレートで美味いが、頼まれている商品と違う。
2階のスミからスミまで探し回るが、右を見ても左を見ても、女性のドレスばかり。それも、どこに着ていくのか、パーティー用の華やかでセクシーなドレスが並んでいる。外を歩いているのは女性が多いが、皆黒いアバヤで全身を隠しており、こんな華やかなドレスを着ても、見せるのは彼女の旦那さんだけ。おかしな世界だ、ここは。
探し疲れて、バスに戻ろうと一階に降りたら、エスカレーターの正面にスイーツのばら売りしている店があり、その中に一個ずつ袋に入ったデイツがあった。中にアーモンドが入っているかどうかわからなかったので、そこでも味見させてもらったら、間違いなく希望の品。1kg70SAR(約1800円)は高い。ラビの町では、デイツだけだが高級品でもkg40SARだった。500g袋に入れてもらった。やっと、帰国の土産がそろった。
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