新たな流れ・・・ | もっと楽しもう! もう少し! あと少し!

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毎日を 明るく!楽しく!前向きに!

人生って意外と長いようで短いのだから・・・・    


別離のテーマ

学舎の休憩場所に、小さな窓があった。
白い雲を作って浮ばせて、そこからそれを逃がした。
その窓からカラスが二羽、付かず離れず飛んでいるのが見えた。

シニタイと発言した人間に、イキロと返す。
深いIMIは無かった。

ある人は「新しい自分探し」とか、ある人は「見えない壁を破った」とか、ある人は「出会いとはそういうもの」と云う。
きっとあれは恋愛の始まりだった、と懐かしむ。

ソレだと思っていた。

「んじゃ、明日、ハチ公前ね」と返事が来ていたのは、昨夜の事。
電車に乗って目的地に向かっているのが、正直、落ち着かない。

彼のSNSの使い方、ほかの人にもそういうふうに使っているのか不思議だった。
確かめる必要があったと、自分をダマす。
青少NENインターネット環境整備法の施行と婚活マスメディア流布法が、ひとつのブラウザの上で表示された時、逢引きのコールとレスポンスが連なった。
お互いの隙間に滑り込んで、解釈の選択にクエスチョンマークが絡み合った。
もちろん、SOSを求めているわけではなかった。
単純に不思議だったと、声を殺めて笑う。

突然、POPな音楽が携帯から響く、初めて見る090の電話番号に一瞬、戸惑う。
電車の中の制服たちが、一斉に視線を刺した。
恋愛マナー違反。
とりあえず携帯電話の電源を切り、顔を顰めて下を向く。
暗闇の電車は長く感じられ、KSKの音に風景を浮かばせ、地球の最期を透かしては、勝手に世界の平穏を願う。
到着と同時に制服たちを避け、ホームを走り、着信履歴に発信を連打する。

「今、ハチ公前だよ」と彼。
「あたしもだよ」

雲ひとつない大きな空に、あのときの二羽のカラスが飛んでいる。
渋谷の街の空にも、飛んでいるのだろうか。
携帯のバイブレーションを胸に当てて、大館駅前の空を眺めた。


by  緑の森を救う会 (木林森太郎)

時は流れて
時代の変化の中で
先端は尖っているのかな
不思議な感覚