台湾の台中は歴史のある都市で、1900年頃から都市計画が始まりました。

当時この都市の整備や統治に関わっていたのは日本人だったため、台中の街を歩いているとどこか懐かしい雰囲気を感じることがあります。まるで日本に戻ってきたかのような、そんな感覚です。

一方で、台北は洗練された香港のような印象があり、台南はまた違った古都の趣を持っています。

その中で台中は、日本が設計し形づくった都市とも言われ、雰囲気としては台湾の「名古屋」のような位置づけに感じられるかもしれません。

街のあちこちに日本時代の面影が残る台中ですが、その中でも特に象徴的な建物が**宮原眼科**です。1927年、日本の眼科医・宮原武熊によって建てられ、当時は台中最大規模の眼科医院でした。

1945年、日本の敗戦により宮原武熊は帰国し、その後建物は台中衛生院として使われます。しかし時代の流れとともに建物は老朽化し、さらに1999年の921大地震で大きな被害を受け、やがて廃墟のような状態になってしまいました。

その後、この歴史ある建物はリノベーションされ、現在は人気のデザート店として生まれ変わりました。2階では台湾料理も楽しむことができ、台中の名物料理の一つとされる「麻筍糕」という点心も味わえます。夏に台中の人がよく飲む麻筍スープは有名ですが、麻筍糕はここで初めて見たという人も多く、お店独自の料理ではないかとも言われています。

ここのデザートはトッピングを自由に選べるスタイルで、見た目もとても華やか。写真映えすることもあり、閉店間際まで多くの人が訪れます。

お店のすぐそばには川沿いの公園もあり、デザートを買ってゆっくり座って食べることもできます。観光スポットではありますが、意外と落ち着いて過ごせるのも魅力です。

台中を訪れたなら、一度は立ち寄ってみたい場所の一つかもしれません。