■太陽系の“原点”探るデータ期待

 7年前に宇宙へ飛び立った小惑星探査機「はやぶさ」が13日、地球へ帰ってくる。原始太陽系の姿をとどめているとされる小惑星「イトカワ」へ軟着陸し、世界で初めて土壌採取と回収に挑んだ。

 はやぶさは打ち上げ以来、エンジン故障や通信途絶など数々のトラブルに見舞われ、その都度不死鳥のごとくよみがえってきた。その機体を開発し、運用管制を続けてきたのが宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙科学研究所(相模原市)だ。

 イトカワの名称の由来となった日本の宇宙開発の父、故糸川英夫博士の流れをくむ宇宙科学研究の牙城。緑に覆われた敷地内には研究棟や管制室、機器の実験棟などがあり、多くの人が訪れる研究・管理棟ではひときわ目立つはやぶさの実物大模型が出迎える。

 はやぶさは13日夜、土壌サンプルが入っている可能性があるカプセルを機体から分離する。カプセルは大気圏再突入後、豪州の砂漠地帯に軟着陸する予定だ。

 カプセルの開封も同研究所で行う。分析を担当する藤村彰夫・JAXA教授(62)は「このようなチャンスを与えられてとても幸せ。世界に誇れるデータを出したい」と、到着を待ちかまえている。(科学部 小野晋史)

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