『知っているようで知らない 鳥の話』を先ほど読了しました
この本について真面目に書きました
感想について書く前に一つ
わたしは本と化粧品はとても似通っていると思っています
魅力的なパッケージングに込められたターゲット層や効能(本の場合は知識の効能とでも言えるでしょうか)、所持することによる知識欲や顕示欲の充填
いくつもの共通項がありますが、やはり何と言っても「テクスチャ」が重要な点が一番なのかなと思います
サイエンス・アイ新書のシリーズとして出版された『知っているようで知らない 鳥の話』はフルカラーです
新書サイズです
目次にも非常にわかりやすく項目が明記されていて文体はライト
テクスチャで言えばこれは間違いなく「ポケット図鑑」です
大人はもちろんですが、文章からは小学校高学年から中学生にも読める印象があります
またこのポケット図鑑という性質は、鳥について別に興味のない人たちだけでなく、何よりも「鳥を飼育しているけれども具体的な飼育方法以外の鳥への知識は必要ない」なんて思いを抱いている方々が一番手に取りやすい、読んで納得のする本です
まず目次を見て「ここを読んで見たいな」そう思ったページから開く
それが可能です
だって図鑑の顔をした新書本ですから
内容は極めて専門的ですが、素人であるわたしにも納得のできる形で簡単な言葉にまとめてくれています
一つ一つはおそらくはミクロな専門的知識になるでしょう
けれどその知識を少しずつ蓄積して読み進めていくと、なんとなく鳥という姿を「鳥瞰」できるような気持ちになってきます
実際の飼育に一番必要な…鳥という生体・性格・生態へのマクロ視点的な理解です
実際に飼育している鳥と接していると必要に迫られる判断がありますね
「人間がよし」としていることが鳥にとって良いことばかりではないはずで、鳥に対する勘とも言える理解力やセンスが身につくとすれば、やはり一つ一つの知識です
本の内容について細かくどこがどう納得し、それがどう飼育に役立つか
それを言ってしまうと、まだこの本を読んでいない人の楽しみを奪ってしまうことになりますから…ここまでに…
あ、それと子育て中のママたちが読んだら元気になる本かなとも思いました
戸惑いながらも慈しんで、時には凹んで子どもを育てているのは、自分だけじゃなくて世界中の鳥たちもだったんだって…思えます
この本を読んだ後も、もっと鳥について詳しく知りたい!と思った方は『鳥を識る』をお勧めします
最後に細川先生ありがとうございました
これからのご活躍も祈念しております