7980のEFHWとは、7MHz帯の全長約20mのEFHWで、WARCバンドを含む7~28MHz帯、7バンドへ出られるアンテナです。移動運用で使用する目的です。
どうして「7980」か?
全長20mのワイヤーをできるだけ有効に使うため、18MHz帯は9MHzの2倍で、24MHZ帯は9MHzの3倍で動作させます。10MHzはそのまま1/2λのところでワイヤーを切ります。7MHz、8MHz、9MHz、10MHzが基本波となるので、語呂が良い「7980」としました。製作時の長さは下図のとおり。
EFHWを使う時、両端とも高く上げられれば良いですが、傾斜に張ることも多いです。
7,14,21,28は7の整数倍に当たるためそのまま出られますが、WARCバンドへ出るときはワイヤーを途中できる必要があります。8MHz、9MHzを使うとワイヤーの接続点が先端側に寄るので、アンテナを下ろすことなくバンドチェンジが楽に、早く行えます。
このアンテナを使うためには給電部にトランスが必要です。よく用いられるトランスは1:49、1:64です。コア材質は#43材です。
HF帯で使える材質として#61材もありますので検討してみます。
43材、61材を各々1:49で21回巻3回目タップと28回巻4回目タップを作って比較しました。下表とグラフがSWR特性です。61材は18MHz以上しか使えない感じです。43材はHF全般使えそうです。
トランスの巻き数はどうだろうか?
1:49で、21回巻3回目タップが良いか、28回巻4回目タップが良いか?比較したところがしたの表とグラフです。
28回巻くとHFハイバンドが使えなさそうです。21回は7MHzより上なら使えそうな感じです。
EFHWのトランスには1:49と1:64が存在するが、どうちらがどうなのか?
下の表とグラフです。
低い周波数では24回巻におSWRが良いが、高い周波数では21回の方がSWRが良い。7MHzから上の周波数を目的としているので、21回巻が良さそうだ。
21回巻では7MhzのSWRがちょっと悪めで1.6。22回巻も作ってみた。21回巻と22回巻の比較が下の表とグラフです。22回巻の方が全体的に少しSWRが良くなるので、トランスは43材で22回巻3回目タップとする。
50Ω側芯線とアースの間に入れるコンデンサー(C)の値はどれくらいが良いか?
Cの値を変化させてみた表とグラフが下です。
Cが無いとSWRは全体にr高めで特にHFハイバンドで悪化している。Cが100pfの時HFの真ん中辺りのSWRが悪化している。Cは多過ぎず少な過ぎずが良さそうで、実験では68pfが良い。
トランスはFT-114-43で、線材は0.6㎜、巻き数22回で3回目タップとして、Cは68pfとして作ります。実態配線は下の絵です。
7MHzの長さでEFHWを作ると14,21,28で使えるというが本当だろうか?7MHzのツエップライクを以前作っていたので、そのワイヤーをEFHW給電部の接続してみた。ワイヤー長は19.86m。ツェップライクの設計インピーダンスは5KΩ。EFHWの給電部は22回巻3回目タップなので、50Ωは約1:54、ワイヤー側のインピーダンスは2.7KΩとなる。張る場所を変えて3回データを取ってみた。下表のとおりです。3回の測定の平均を取ると、19.86mでは7.12MHzでSWRが最低。2倍は14.23MHzとなるはずが14.17MHzでSWR最低。2倍より57KHz下です。3倍は48.33KHz上、4倍は200.33KHz上となりました。7.12MHzの1/2λは21.08m、実際は19.86mなので波長短縮率は94%です。
ここまでを考慮して実際に出来上がったアンテナの寸法が最初に上げた図で、SWR特性は下表・グラフのとおりです。CWの運用がしたいので28MHzを考えて7MHz帯を6.98MHzでSWR最低となるようにしました。7MHz帯SSBバンドでSWRが悪化するので、先端から38㎝を切り離してSSBバンド対応とします。しかし7MHz帯のSWRはちょっと悪めです。※表の塗りつぶしの色とグラフの色は揃えてあります。
7MHz帯のSWRがちょっと悪めです。何とかしたいです。そこでトランスの巻き線を0.6㎜から1.0㎜へ変えました。トランス単体のSWR特性の比較が下表とグラフです。
Cの値は巻き線径0.6㎜時が68pf、巻き線径1.0㎜時が150pfを2つ直列で75pfとしています。巻き線径1.0㎜のトランスの方が全体に低いSWR特性となっています。
1.0㎜線で作った給電部の写真が下です。
この給電部を使ったEFHWのSWR特性が下表とグラフです。0.6㎜線で巻いた給電部の時よりグラフが全体的に下がってSWR特性が良くなっていることが分かります。
※表の塗りつぶしの色とグラフの色は揃えてあります。
SWR特性グラフが重なって見難いので、横並びにしてみました。
どの周波数多もSWR1.5以下の帯域が広く確保できています。
7980のEFHWは障害物の少ないところで、約7mの高さに上げて、水平に張って調整・測定しています。
7980のEFHWは軽く、展開/収納が楽になるよう作っています。ワイヤーの接続部は荷造り紐で作り、軽さと強さと柔軟さを確保しています。接続/切断はRCAコネクターを使います。下写真。
収納はクリーニングで付いてくるワイヤーハンガーを加工して使います。掛ける部分を潰して伸ばし、手で握りながらワイヤーを引っ張ると、くるくる回って展開が楽です。収納は巻き取るだけです。移動運用で使う想定で、ワイヤーの線材は強さと軽さが両立できそうなAWG#22を使っています。ハンガーも含めたアンテナの重量は約180gです。携帯に軽くて便利です。
7980のEFHWを使う時は、無線機の後ろでパッチンコアやコモンモードフィルタ―、フロートバランを入れてください。同軸ケーブルの外被がアースとなっている周波数や状況があるようです。給電部直後にそれらを入れると調子悪くなります。
EFHWを使っていて気づいたこと
・一度調整ができてしまうと、展張の仕方を変えてもSWR特性に大きな変化が無いので使いやすい。調整時はできるだけベストな状態で調整した方が良い。
・ベントさせると、基本周波数では調子良いが、高調波周波数では調子悪くなる傾向がある。真っ直ぐ張ることを基本としたい。水平又は傾斜。
・給電部は地面、金属、カーボンファイバーからできるだけ離す。
参考サイト
























































