秋の夜長…虫の音がなんだか悲しく聞こえます…。


今日、従妹から『友達が癌であっけなく亡くなってしまった…』と悲しいメールが来た。

とても悲しい事ですね…悲しいと言うより、何が起きたかまだ信じられない気持ちでしょう…。

私にも同じ経験があります。

忘れはしないけど…大事な心の奥の箱にしまってる蓋が久しぶりに開いて色んな事を思い出しました…。


まだ若かりし30代後半、私はタウン誌の編集長をしていました。そしてTという同い年のコピーライターの女性と知り合いました。
とても気が合い、あっという間に友達になりました。
子供も同い年で、家族も仕事も大事にしてました。
お互い家庭と仕事の両立に頑張りながら…将来、会社を設立して、女性が働きやすい環境でその人の長所を活かせる職場を作くろう!と夢を描きました。
彼女は私にSMAPを教えてくるた人でした。
毎年、SMAPのコンサートに出かけ、ストレスを発散しました。
夢は、ネットも普及し出し、色んな下準備を始めました。

そんな二人が40歳を向かえた時…Tは乳ガンになりました。

私はとてもビックリしましたが、入院、手術、4日で退院。
心配をしましたが、またいつもの生活に戻り、何もなかった様にまた2人は夢を追いかけました。

…が、3年後、彼女は再発しました。
骨癌に転移しました。

違う友達から『覚悟して会いに行きや』と言われたけど、私は(彼女が死ぬはずない!)と思ってました。
仕事が忙しく、やっと会いに行けたのは、亡くなる3週間前でした。

もう…病院に居てても同じだから…と彼女は自宅で最後の時を家族と過ごしてました。
変わり果てたその姿を見て…私は違う人と会ってるような気がしました。悲しくもなんとも無くて、ただ心が固まってしまいました。
彼女は、私のお土産のたこ焼きを一生懸命食べてました。
帰るとき、私は余りに実感が無いので、Tを抱きしめました。
すっかり小さく細くなってました。
Tは、『ごめんな…もう1人でなんも出来んくなってしもたわ…』と言いました。
私は返す言葉がありませんでした。

帰り道、私は悲しいより、だんだん腹が立ってきて(約束、果たさない内に死んだら卑怯やし!)とアホみたいに悔し涙が出て困りました。

そして…寒い朝、彼女は亡くなりました。
ベッドの中から子供を学校に送り出し、パソコンで仕事をする為にご主人に起こして欲しいと頼み…ご主人の腕の中で…ローソクの火がフッと消えるように亡くなったそうです。

お葬式に参列し…私は棺の中のTに(私らの夢をどうしたらええん?!)と聞きましたが、返事はありませんでした。

下の子供さんが中学の入学の為にゆ準備したガブガブの制服が…ただそのガブガブさが悲しかった。
寒くて雨も降りだした2月だった。


あれから…もう8年経とうとしているのに、思い出すもんですね…。

まさか、Tは、私がSMAPを卒業して、韓流にハマってて、流行りのブログなんてしてるなんて…
知ってるかな?(笑)なんでもお見通しかな?(笑)

Tとの夢はもう無いよ!
あの夢はあんたとしか果たせないからもう止めたよ!

今日は、Tの事を思い出したけど…明日からはまた箱に入っててね!悲しくなるから!
まだまだ、私は前に進まないとアカンから。


…でも…今夜は、近くに住んでたら、従妹とマッコリでも飲んで飲み潰れたい気分やなぁ~。


そんな少しセンチメンタルなミヌンナルでした。

皆、元気で生きて行こうね!!!