愛知県岡崎市の山中八幡宮と才栗のイチイガシ(白髭神社)を訪ねました。

 

【山中八幡宮】

名電山中駅から徒歩約15分です。

神社が鎮座する場所にだけ鬱蒼と木々が生い茂っており、いかにも鎮守の森という感じです。

愛知県自然環境保全地域に指定されています。

鳥居を潜った所に、市指定天然記念物のクスノキの巨樹があります。幹周6.6m・根周10.8m・樹高21mと書かれていました。上の方の枝には葉がついていませんでした。
ツブラジイを優占種とし、クスノキ・ミミズバイ・ルリミノキなどが混生する照葉樹林です。植栽されたヒノキも混じっています。
ツブラジイはスダジイとの中間型もあるので紛らわしいですが、ここでは純粋なツブラジイばかりでした。ツブラジイは幹が真っ直ぐに伸びるので、典型的な個体であれば樹形だけでも識別できます。
おそらく東海の内陸部に元々自生していたのはツブラジイで、スダジイが人為的に植栽された結果、交雑が起こって中間型が現れたのだと思います。
この個体は板根が顕著でした。
 
【才栗のイチイガシ(白髭神社)】
私は東岡崎駅からレンタサイクルを利用しました。バス利用の場合は東岡崎駅から65系統バスで才栗下車ですが、本数が少ないです。
鳥居側から見たイチイガシ。
才栗のイチイガシは樹形が丸いです。1本あるのみなので植栽起源でしょう。
どんぐりも落ちていましたが、1本しかないため未熟果が多いです。
環境省の巨樹・巨木林データベースだと、幹周555cm・樹高18m・樹齢300年以上となっています。秦梨町の友久神社にもイチイガシがあると書かれていますが、地図に表記されず場所がわかりませんでした。
幹径170cm以上あるため、近くで見ると迫力があります。
剥がれ落ちる樹皮と黄褐色の葉裏は特徴的です。
 
愛知県ではイチイガシは神社に点在する程度ですが、あま市・蓮華寺に自生とみられるものがあるようです。