昨秋、豊作だった三頭山のブナ。発芽しているのか気になったので、行ってみました。
大沢山~三頭山山頂(三頭山の南側)の尾根や斜面にはブナが多く、成木から若木まで見られます。このエリアにはイヌブナは少ないです。
大沢山西側斜面では、幹径15cm前後の若いブナが多数見られます。西側斜面は二次林のようで、ブナに限らず大径木は見られません。
ズームして葉を確認してみても、やはりブナです。
この個体は幹径7.5cmでした。幹径の小さい個体ほど、数は少ないです。今回私が確認した中で、最も幹径が小さいブナは幹径3cmでした。
成木の根元に目線を向けてみます。すると…
発芽している!!感激です!!
ブナの実生は、落葉が厚く堆積した場所で多く見られました。
ブナ・イヌブナは発芽時に子葉(双葉)を持ち上げます。同じブナ科でも、どんぐり・クリの実生は子葉を持ち上げません。
落葉に覆われ春まで湿度が保たれれば、積雪が少なくても発芽できるようです。
ブナの稚樹。3年目くらいでしょうか?実生は沢山見られましたが、数年後まで生き残っているものはごく僅かです。多くはシカに被食されたり、被陰で枯死したりして消滅するのでしょうか?
三頭山山頂からヌカザス山方面(三頭山の北側斜面)に向かいます。
イヌブナの稚樹。北側斜面にはイヌブナが多かったです。ブナは成木・若木・実生いずれも、南側斜面に比べると少なかったです。また、ダケカンバも多く見られました。
深山の路にある、幹が2つに分かれたブナ。幹径約82cmでした。
今回、ブナの若木は三頭山の南側で多く見られました。4年前に訪れた鷹ノ巣山南側の浅間尾根もブナの二次林で若木が多かったです。南側は北側よりも雪が早く溶けそうですが、攪乱やギャップが生じるなどして日当たりが良くなれば天然更新可能なのでしょうか?