コロナ対策をした上で、2日間にわたって越後・上州地方を訪れました。
1日目は新潟県湯沢高原のブナです。新幹線で越後湯沢駅に向かいます。私にとっては初の北陸地方訪問です。
山頂駅で降りてすぐの所にある「ブナ王」です。
「湯沢ブナ100選」によると、幹周り465cmとのことです。
白い樹皮と枝葉からの木漏れ日が美しいです。
ブナの葉。日本海側地域なのでオオバブナと呼ばれるタイプですが、この個体は葉が小形でした。
万葉の森林を歩いたものの、思っていたのと違ったので一楠場ルートを途中まで行きました。湯沢では標高400~1600mにブナが生育しています。雪国だけあって、生育標高の下限が低いです。
大正~昭和初期に薪炭用として伐採後に再生したブナ二次林です。林齢90年くらいでしょうか。玉原高原のブナよりも幹が細いです。日本海側地域ではブナが純林を形成します。
雪国の斜面に生えるブナは根元が曲がっています。雪が斜面に沿って下に移動し、幹が斜面下方に引きずられ続けることで根元が曲がるのです。湯沢に来たからには撮りたかった写真です。
2日目は群馬県富岡市の神成山(標高328m)のフモトミズナラです。2017年以来2度目の訪問です。南蛇井駅から神農原駅方向へ歩きます。
神成山からの眺め。田園風景が美しいです。下の崖には沢山のフモトミズナラが生えています。
岩盤が剥き出しになった痩せ尾根です。フモトミズナラ・コナラが優占種で、アカマツ・リョウブ・ツツジ類などの陽樹が混生します。
ふと思ったのですが、神成山のフモトミズナラは樹皮がミズナラに似ています!
この写真は群馬県桐生市吾妻山で撮影したフモトミズナラの樹皮です。フモトミズナラの樹皮は通常、コナラに似ています。
フモトミズナラはモンゴリナラとミズナラの雑種起源とする説がありますが、神成山のフモトミズナラはミズナラの遺伝子が濃いのでしょうか?
アベマキがない以外は、東海のフモトミズナラ自生地の植生と殆ど一緒です。
本題のどんぐりは…不作でした。シイナばかりで、中身が詰まったどんぐりはほぼ皆無でした。昨年不作だったので、今年は成るだろうと思っていたのですが、2年連続で不作ということもあるのですね。どんぐりの豊凶は全く読めないです。