今日は電車に乗ってどんぐり拾いに行こうと思っていたのですが、台風の影響でJR東日本の路線は始発から運休。
しかし、西武鉄道と東武鉄道の一部は動いているようなので、今年知った埼玉県毛呂山町平山のナラガシワ自生地に行ってみることにしました。
ナラガシワ自生地は、武州唐沢駅から200mほど南東に行った毛呂川沿いにありました。
写真中央左の木がナラガシワです。クヌギが優占種になっています。
ナラガシワは、鋸歯の切れ込みが浅い個体が多かったです。
最も大きなナラガシワは、幹径50cm・樹高15mくらいでした。 私が確認した限りでは、ナラガシワは成木が9本、若木が4本ありました。
また、オオバコナラと思われる木も1本ありました。
コナラにしては葉が大形で、枝はナラガシワほど太くありません。
他には、コナラ、ハルニレ、エノキ、ケヤキ、ニガキ?などもありました。
ハルニレです。ナラガシワはハルニレと混生することが多いような気がします。八王子市の小田野中央公園にもハルニレがありましたし、福島県でもナラガシワとハルニレが混生している場所があるそうです。ハルニレもナラガシワ同様、関東平野では殆ど見ない樹種です。
これで帰るのは勿体無いため、航空写真を見ながら他にもナラガシワがありそうな場所を探してみました。
毛呂川沿いを歩いていたら、武蔵越生高校の前にナラガシワが!
周辺を探してみた所、他にもナラガシワがありました!
私が確認した限り、武蔵越生高校周辺ではナラガシワの成木が11本ありました。
毛呂川と越辺川の合流点まで行きましたが、この辺りではハルニレとクヌギはあったものの、ナラガシワはありませんでした。
ナラガシワは川沿いに生えると言っても、オニグルミのように河原に生えるのではなく、氾濫原に生えるような気がします。しかし、毛呂川沿いは畑・水田・宅地化が進んでいました。開発される前はもっとナラガシワやハルニレがあったのかもしれません。
また、埼玉県では東京都と違ってナラガシワは絶滅危惧種の指定を受けていません。私が知る限り、埼玉県でもナラガシワは稀な存在で、単に認知されていなくて絶滅危惧種の指定を受けていない可能性もあります。もしそうだとすれば、自生地に開発計画が浮上した際には簡単に伐採されてしまうでしょう。
どんぐりは不作のようで殆ど見つかりませんでした(尚、八王子市の小田野中央公園も今年は不作のようでした)。
持ち帰って来た葉です。
採取した時には気づきませんでしたが、右の葉はナラガシワで、左はアオナラガシワでした。しかし、ナラガシワとアオナラガシワは線引きが曖昧な気がします。
どんぐりは見つからなかったものの、ナラガシワの成木が合計20本もあったのは大きな発見です!周辺を探せばまだ見つかるかもしれません。来年の秋にリベンジしてみようと思います。