群馬県沼田市の玉原高原に行ってきました。

 

玉原高原には、関東随一と称されるブナ林があります。

玉原高原は、地理的には関東地方に位置しますが、気候は日本海側気候に属し、冬には3m前後の積雪があります。そのため、ここで見られるブナは大形で薄い葉をもつ「オオバブナ」と呼ばれるタイプです。ブナ林の林床にはチシマザサが生え、太平洋側の植生とは異なります。標高は1100~1600mです。

 

玉原湿原(標高1178m)です。小尾瀬とも呼ばれ、春にはミズバショウが咲くそうです。

 

玉原湿原にはミヤマナラが生えていました!鹿俣山・尼ヶ禿山には少数あると文献で読んだことがありますが、玉原湿原にもあるとは思いませんでした!ミヤマナラを見るのは私は初めてです!

葉はミズナラより小形で、積雪のため低木となります。玉原湿原にはミズナラも生えていて、紛らわしいです。

 

そして、ブナ林に入ります。

玉原高原のブナは、東京のブナよりも幹が白っぽいような気がします。

ブナは何時見ても美しい木です。

 

幹の太いブナがありました。玉原高原は1944年まで森林伐採が行われていましたが、1945年以降は自然放置されているそうです。二次林ではありますが、所々に大木も残っています。

 

玉原高原は日本海側気候なので、イヌブナはありません。太平洋側では尾根沿いにブナ、斜面にはイヌブナが生える傾向がありますが、玉原高原では斜面にもブナが生えていました。また、斜面のブナは根元が曲がっている個体が多かったです。雪が斜面に沿って下に移動し、幹が斜面下方に引きづられ続けることで根元が曲がるのです。

 

鹿俣山(標高1637m)にも行く予定でしたが、時間がないので今回はセンターハウスに戻ります。

 

持ち帰ってきたブナの葉です。

葉身13cm、葉柄0.8cmと、大形の葉でした。しかし、個体によっては太平洋側のコハブナと同じくらいの大きさの葉もありました。

 

ところで、今回青春18切符を初めて使いました。9月10日まで使用できるので、フモトミズナラを見に行く時にも役立ちそうです。期間中に、またどこかへ行きたいと思います。