2019年4月30日掲載
2025年4月21日改訂・再掲載
どんぐりの育て方を紹介します(記載内容は私の個人的なやり方です)。
1.用意するもの
・どんぐり
・水を入れる容器
・植木鉢
・園芸培養土(古い土に腐葉土や古い土の再生材を混ぜ、土壌改良したものを使っても良い)
2.どんぐりの植え方
①水を入れた容器を用意し、どんぐりを水の中に入れる。
②水に沈んだどんぐりを選んで植える。浮いたものは乾燥や虫食いのため発芽しない。どんぐりは乾燥すると発芽しなくなるため、すぐに植えない時は水に入れたまま保存するなど、乾燥させないようにする。
③植木鉢を用意する。どんぐりの木は根が深く伸びるため、深めの植木鉢が望ましいが、浅い植木鉢に植えても問題ない。
④植木鉢に土を入れる。
⑤どんぐりを横向きに並べ、上から土を3~4cm被せる。
⑥土の表面が乾いたら、水をたっぷり与える。春~初夏になると発芽する。
⑦ある程度の大きさまで育ったら、1鉢に1本だけにした方が生育が良い。
3.陽樹と陰樹の特性
ナラ類・クヌギ・クリなどは陽樹で、日当たりの良い場所でしか育たない。シイ・カシ類・ブナなどは陰樹で耐陰性が強く、半日陰でも育つ。オキナワウラジロガシ・ブナは、直射日光の当たる場所に置くと葉焼けすることがあるので、半日陰に置いた方が良い。
4.日常の手入れ
・鉢底から根が出てきたら、一回り大きい植木鉢に植え替える。これ以上鉢を大きくしない場合は、冬に根を3割ほど切る。
・肥料は与えなくても良いが、毎年春に緩効性の有機肥料を与えても良い。
・コガネムシの幼虫による根の食害を防ぐために、薬剤を使用すると良い。
・剪定は基本的に不要だが、ひこばえは切った方が良い。主幹が複数本ある場合は、主幹を1本のみにした方が生育が良くなる。
・鉢植えで育てると、開花・結実までの年数が短くなる。特にナラ類やクリは、開花・結実までの年数が短い。筆者がナラガシワの実生を鉢植えで育てたところ、4年目で開花した。
5.注意
以下のような苗は、絶対に山や雑木林などに植えてはいけない。交雑や遺伝的攪乱を招くためである。
・外国産種
・他の地域から持ち込んだ苗
・産地のわからない植栽個体の実生
6.その他
100円ショップの園芸用品を使用すると、費用を節約できる。
7.我が家のどんぐり
私は遺伝的地域性を考慮して、できるだけ自生個体の堅果を採集して育てています。
フモトミズナラ・アベマキの発芽(愛知県産・2019年4月撮影)。
フモトミズナラ(愛知県産・2019年発芽・7年目)。本来なら開花・結実する樹齢かもしれませんが、スペースのない我が家では枝を切らざるを得なくなり、まだ開花したことはありません。
アベマキ(愛知県産・2023年発芽・3年目)
ナラガシワ(大阪府三草山産・2023年発芽・3年目)