私はモクレンの仲間も好きで、この時期は毎年花の撮影に行きます。
今回、紹介するのはハクモクレン、コブシ、シデコブシです。
ハクモクレン。東京都武蔵国分寺公園にて撮影。
中国原産で、庭木や公園樹として植栽されます。コブシよりも花が大形です。
花弁が6枚、萼片が3枚ありますが、区別が難しいです。花弁と萼の区別が難しい場合、花弁と萼片をまとめて花被片といいます。
ハクモクレンとシモクレンの雑種はソトベニハクモクレン(ニシキモクレン)といい、花弁の外面は紅紫色、内面は白色であることが多いです。
コブシ。東京都武蔵野公園にて撮影。
花弁が6枚、萼片が3枚あり、花柄には小葉が1枚つきます。
大木では見応えがあります。どういうわけか、花が多い年と少ない年があるような気がします。
類似種のタムシバは花柄に小葉がなく、分布域もコブシとすみわけしています。関東にはコブシがあってタムシバはなく、東海や四国にはタムシバがあってコブシはありません。また、タムシバは主に日本海側に分布するようです。
コブシとタムシバの雑種はワダズメモリーと呼ばれ、時々植栽されています。
シデコブシ。東京都武蔵野公園にて撮影。
花は白色~濃紅色で、花被片は12~18枚あります。綺麗な花ですが、鳥に食べられてボロボロになっていることも多いです。
和名は花が玉串やしめ縄につける四手に似ていることに由来します。
愛知・岐阜・三重県の丘陵地の湧水湿地に自生しますが、野生のものは準絶滅危惧(NT)に指定されています。東京にも植栽されていますが、見る機会は少ないです。個人的に好きな樹種で、天然記念物のものを見に愛知県の渥美半島まで行ったこともあります。
ソトベニハクモクレンやワダズメモリーの写真も撮れたら追加したいと思います。