先日、高知県在住の方のブログで、高知県で新たにハナガガシの生育地が発見されたことを知った。

しかも、今回は四国では初めて社寺林以外の場所で見つかったそうである。

四国のハナガガシはこれまで、社寺林でしか見つかっていなかったため、自然分布なのか疑問視する意見もあったという。

しかし、今回の発見で自然分布の可能性が高くなったかもしれない。

 

新たに発見された場所は、高知県須崎市にあるようで、高知新聞にも掲載されたようだ。

https://www.kochinews.co.jp/article/186115/

 

さらに、高知県では四万十町にも2箇所、生育している場所があるらしい。

私は高知市朝倉神社と土佐市甲原の松尾八幡宮、仁淀川町(旧吾川郡吾川村)の二子野中山神社しか知らなかったため、これには驚いた。

 

情報を整理すると、高知県でハナガガシが見つかっている場所は、

・高知市朝倉神社

・土佐市甲原松尾八幡宮

・仁淀川町(旧吾川郡吾川村)二子野中山神社

・四万十町(旧十和村)広井神社

・四万十町(旧窪川町)大奈路

・須崎市上分

の計6箇所ということになる。

 

以下の写真は、私が昨年12月に撮影した土佐市甲原の松尾八幡宮のハナガガシである。

松尾八幡宮のハナガガシは、土佐市指定天然記念物となっている。

直近では2006年に調査が行われ、58本もの成木が確認されたようだ。幹径・樹高が最も大きな個体はそれぞれ、幹径90㎝・樹高20m、幹径75.5㎝・樹高29.9mあったという。

それから12年の歳月が経っているため、現在はもっと大きくなっているのであろう。

また、どんぐりは2年周期で豊凶になる傾向があるという。私が訪問した2017年度は不作だったようで、どんぐりは1個も見つからなかったが、2016年度は豊作で沢山のどんぐりが落ちていたようだ。

 

高知県牧野植物園に植栽されていたハナガガシにつけられた解説板。

ハナガガシは、高知県出身の植物学者である牧野富太郎によって1902年に新種発表された。

長崎県にも分布するという情報もあるが、実際にはどうなのだろうか?

 

希少種というのは知られていないだけで、意外と身近に存在する場合もあるようだ。

さかなクンが2010年に再発見したクニマスもその一例で、山梨県西湖の漁師の間では以前から存在が知られていたものの、それが絶滅種だったということは誰も知らなかったようだし…。

ハナガガシも気づかれていないだけで、他にも生育している場所があるのかもしれない。

高知県だけでなく、1箇所しか生育が確認されていない愛媛県でも希望が持てそうだ。

徳島県・香川県では確認されていないが、存在する可能性も否定できないのでは…?

 

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