群馬県高崎市の観音山にアベマキがあると知ったので、行ってみた。
最初は中々見つからなかったものの、吊り橋を渡ろうとした時…
アベマキ!!
吊り橋の周囲に数本のアベマキが生えていた。
クヌギよりも幅広の葉と、白い葉裏が見えたため、遠くからでもわかった。
その後、染料植物園~白衣大観音辺りの道沿いにもアベマキが幾つか見られた。
林の中には入らなかったが、探せばもっとあるのかもしれない。
コルク層が発達した樹皮もアベマキの特徴。
コルクガシにも負けず劣らずのコルクである。
アベマキは個体によってコルク層がよく発達するものと、あまり発達しないものがあるが、前者をホンアベ、後者をミズアベと呼ぶこともあるようだ。
アベマキは中部地方以西の雑木林では普通だが、関東ではまず見ない樹種である。
そのため、観音山のアベマキは植栽起源なのではなかろうか?
クヌギと誤認されて植栽されたか、コルク採取目的で植栽されたのかもしれない。
尚、観音山は関東でメジャーなクヌギは少数しかなく、群馬ということで期待していたフモトミズナラは見ることができなかった。
ヒノキ、ソメイヨシノ、ニセアカシアなど、明らかに植栽・移入された樹種が多かった。
ところで、桐生市植物誌(1981年)という文献によると、吾妻山村松沢の沢筋に30本ほどのアベマキがあるという。
吾妻山はフモトミズナラの観察で訪れたことがあるが、アベマキもあるとは知らなかったため、今度行ってみたい。