熱海市の下多賀神社、伊東市の八幡宮来宮神社へ行ってきた。

まずは下多賀神社。
下多賀神社の社叢は熱海市指定天然記念物となっている。
境内には御神木であるホルトノキの他に、クスノキ、ナギ、サカキ、ケンポナシ、スダジイ、アラカシ、イヌマキ、ケヤキ、ムクノキなどが見られた。

 


御神木のホルトノキ。樹高32m、幹囲5.7m、推定樹齢800年といわれる大木である。

ホルトノキはホルトノキ科の常緑高木で、本州(千葉県以西の太平洋側)~沖縄県に分布し、モガシとも呼ばれる。和名は「ポルトガルの木」の意味で、本来はオリーブを指したが、平賀源内がオリーブと間違えて呼んだことに由来する(ホルトノキ自体は、日本の木である)。

東京では珍しい木だが、伊豆半島には多いようで、伊東市の比波預天神社には日本最大のホルトノキがある。

 


クスノキの大木。樹高27m、幹囲4.8mとされる。

本州(関東・石川県以西)~九州に分布するが、中国原産との説もある。

クスノキも伊豆半島には多く、熱海市の来宮神社には推定樹齢2000年以上とされる大木がある。

 


ナギ。マキ科の常緑高木で、本州(伊豆諸島、三重県、奈良県、和歌山県、山口県)、四国、九州(長崎県、宮崎県、鹿児島県)、沖縄県に分布する。神社に植栽されることが多い。針葉樹の仲間だが、葉は幅広で照葉樹に近い形態である。

この木も東京では滅多に見られない。

次は八幡宮来宮神社へ向かった。

途中にあった、高見のシイの木(伊東市指定天然記念物)。

伊豆半島では、スダジイ・ツブラジイの両方を見ることができるが、この木はスダジイである。
伊東市内では最も古いシイとされ、鎌倉時代以前からあったと伝えられている。樹齢800年くらいだろうか?
 

八幡宮来宮神社。鳥居を潜ると、神聖な雰囲気に包まれた。

社叢は国指定天然記念物となっており、東京では珍しいイチイガシも10本ほどあるという。

イチイガシは参道と参道横の斜面、境内南側などにあった。斜面に生えた個体は、根元がやや板根状になっていた。

 


伊豆高原駅には、河津桜があった。

現在は約5部咲きで、河津・南伊豆のものも2月下旬が見頃かもしれない。春はすぐそこまでやってきているようだ。

 

東京では珍しい樹木や大木、美しい海などを見ることができて良かった。