私はゴムノキの仲間が好きで、自宅でも数種類を育てている。
ここでは、私が今までに撮影したゴムノキの仲間を掲載する。
【ゴムノキ類について】
クワ科イチジク属(学名:Ficus)に分類される植物で、熱帯地方に多い。
イチジクは漢字で無花果と書くが、花が咲かないわけではない。果実に見えるものが花序であり、この中に花が存在する(花嚢または果嚢と呼ばれる)。
イチジク類は、イチジクコバチという寄生バチによって花粉を媒介しており、両者は共生関係にある。
幹や枝から沢山の気根を伸ばし、地に着くと支柱根となる。
種子が他の樹木の上で発芽すると、その樹木を覆うようにして根を伸ばし、覆われる中の樹木はやがて死んでしまう。このような戦略を持つ種を、「絞め殺しイチジク」と呼ぶ。
和名:インドゴムノキ
学名:Ficus elastica
ヒマラヤ山脈東部、インド北東部、ビルマ・マレーシア原産。
常緑高木で、大きなものは樹高60m、直径2mにもなる。
トウダイグサ科のパラゴムノキが発見されるまでは、幹を傷つけると出る乳液を天然ゴムの原料に利用した。
観葉植物として利用され、園芸品種も多い。
日本でも、琉球地方では屋外に植栽される。東京周辺でも時折、屋外に植栽されているのを見るが、越冬できるのだろうか。
品種のデコラゴムノキ(マルバインドゴムノキ)。
肉厚で丸みを帯びる葉が特徴。見る機会が多い。
斑入り品種。斑入り品種にはティネケなどがあるが、区別が難しい。
斑入り品種は葉緑体が少ないため、斑なし品種よりも生長がやや遅い。
和名:ガジュマル
学名:Ficus microcarpa
日本(屋久島・種子島以南)、台湾、中国南部、インド~オーストラリアに分布。小笠原諸島にも植栽。
常緑高木で樹高10~20mになり、枝から気根をよく垂らす。
和名のガジュマルは沖縄の地方名だが、由来ははっきりとわかっていない。
沖縄では、ガジュマルの大木にキジムナーという精霊が住むといわれている。
和名:ベンジャミン
別名:シダレガジュマル、シロガジュマル、ベンジャミンゴムノキ
学名:Ficus benjamina
インド~東南アジア原産。
常緑高木で、樹高5~15mになる。
ガジュマルに似るが、葉はやや波打ち、先が尖る。枝は垂れ、樹皮は白い。
観葉植物として利用され、斑入り品種もある。
和名:ベンガルボダイジュ
別名:クリシュナボダイジュ、バンヤンジュ、ガジュマル(沖縄)
学名:Ficus bengalensis
インド~熱帯アジア原産。小笠原では野生化している。
常緑高木で樹高7~20mになり、気根を多く出す。
長寿で、樹齢5000年を超える個体もある。
葉は両面に毛が見られる。
観葉植物として利用され、オードリーなどの品種がある。
和名:インドボダイジュ
別名:テンジクボダイジュ
学名:Ficus religiosa
インド~東南アジア原産。
常緑高木で、樹高7~25m、直径3mになる。
仏教の聖樹で、釈迦がこの木の下で悟りを開いたといわれる。
シナノキ科のボダイジュは、インドボダイジュの生育に適さない中国で代用にされたものとされる。
葉の先端が長く伸びるのが特徴。
長寿で、樹齢2000年にもなる。
観葉植物としても流通する。
耐寒性が強く、関東地方以南では屋外でも育つが、冬季は落葉する。
神奈川県川崎市川崎大師では屋外で育っているという。
和名:カシワバゴムノキ
学名:Ficus lyrata
熱帯アフリカ原産の常緑高木で、樹高12mになる。
和名は葉がブナ科のカシワに似ていることに由来する。
観葉植物として利用される。
和名:フィカス・ウンベラータ
学名:Ficus umbellata
熱帯アフリカ原産の常緑高木。
ハート型の大きな葉が特徴で、観葉植物として人気がある。
種小名の「umbellata」はラテン語で日傘を意味する。
和名:フィカス・アルテシマ
学名:Ficus altissima
インド、東南アジア原産の常緑高木で、樹高30mになる。
斑入り品種が観葉植物としてよく流通する。
その他の種類も写真が撮れたら掲載したい。