先日、早くもカントウタンポポが咲いているのを見かけた。

私はタンポポも好きで、毎年春にタンポポが咲くとついつい見入ってしまう。

 

東京では在来種のカントウタンポポ、シロバナタンポポ、外来種のセイヨウタンポポ、アカミタンポポの計4種のタンポポが見られるという。

(以下の写真は全て昨春に撮影)

 

カントウタンポポ。関東地方、山梨県、静岡県に分布する在来種。都市化の影響で数が減っているが、農地や草地のある公園、河川敷などではまだまだ大きな群落を見ることができる。最近ではトウカイタンポポ、カンサイタンポポと共にニホンタンポポと扱われるようだ。

これはカントウタンポポの品種で、ウスジロカントウタンポポと呼ばれるもの。普通のカントウタンポポよりも花色が薄いが、シロバナタンポポほど白くはない。カントウタンポポの群落の中でしばしば見られる。

カントウタンポポの総苞。在来種は総苞が反り返らない。カントウタンポポは総苞に突起が見られる。総苞の形態は変異が多く、他の在来種と識別困難なことも多い。

カントウタンポポは染色体が2倍体で、種子をつくるのに受粉を必要とする。

 

シロバナタンポポ。本州(関東地方以西)、四国、九州、沖縄に分布する在来種。中国地方、四国、九州では数が多く、東日本のものは西日本から持ち込まれた国内移入種であるとの説がある。東京では数が少ないが、局地的に小群落を作る傾向がある。

花期はカントウタンポポよりやや早く、3月中旬~4月上旬頃に咲く。

シロバナタンポポは染色体が5倍体で、種子を作るのに受粉を必要としない(単為生殖で増える)。

 

セイヨウタンポポ。ヨーロッパ原産の帰化植物。開発が進んだ都市部で見られるタンポポは殆どが外来種である。

セイヨウタンポポの総苞。外来種の総苞は在来種と異なり、反り返る。最近では在来種との雑種が多く、純粋なセイヨウタンポポは少ないらしい。写真の個体も雑種かもしれない。

 

アカミタンポポは写真がないが、セイヨウタンポポとの違いは

・種子が赤褐色

・頭花や草丈が小形

・総苞の突起が目立つ

などが挙げられるという。

花の季節になったら注意して見てみたいと思う。