ナラガシワを探しに、2箇所の場所を訪れた。
ナラガシワは岩手県・秋田県~九州に分布するが、関東地方では殆ど見ることができない。
東京では最も手に入り難いどんぐりの1つである。
1箇所目は、神奈川県相模原市の津久井湖付近。
ここにナラガシワが生えている沢があるのだそうだ。
少し話が逸れるが、折角ここまで来たので日本一のウラジロガシである「城山のウラジロガシ」に立ち寄った。
場所は、相模原市緑区城山4丁目318番4である。
樹高20m、幹周り8.4m、樹齢600年といわれ、市指定天然記念物となっている。
かつては、道路建設により伐採の危機にさらされたそうだ。
ナラガシワは、城山のウラジロガシの前の道を北西に進み、沢に降りたところにある。
(と言っても、私は初め場所がわからず、峯の薬師の方まで行ってしまった)
この沢沿いに、コナラに混じって2本のナラガシワが生えているのが確認できた。
ナラガシワは丘陵~山地の渓流沿いに生えると聞いたため、今回の生育地はまさにそれにあてはまる。
どんぐりは殆ど見つからなかったが、ここの木は細長くて大きいどんぐりをつけるようだ。
因みに、この沢に掛かる橋は死人橋と呼ばれるらしい。
何故、こんな名前になったのだろうか?
2箇所目は、東京の北の丸公園。
樹高4mくらいだろうか?
こんなに若い木でも結実するようで、昨年はかなりの数のどんぐりがついていた。
今年は不作なのか、昨年に比べると数はずっと少なかった。
ここのどんぐりは、小粒でずんぐりしたタイプで、毛が生えていた。
ナラガシワは個体によって、どんぐりの形態が随分異なって面白い。
ところで、今年はどんぐりが不作のようで、私の家の近くでは中々どんぐりが手に入らない。
特にクヌギ、コナラが極端に少なく、昨年クヌギの実を拾った府中市の武蔵台公園では、今年は1個も見つからなかった。
これからカシ類のどんぐりが落ちる時期になるが、こちらはどうなのだろうか?
凶作でないことを祈りたい。