今日は生憎の天気になりましたが計画通り、熊本県八代市へホーバークラフトの現状を確認に行ってきました。
丁度今朝の大分合同新聞さんの紙面にもこの件が大きく取り上げられており、まだホーバークラフトが話題性をもっているんだと感じさせられました。
さて、出発しまして隣の県とはいえ往復で約360Kmの道中、午後から雨模様との天気予報を踏まえて早めに出発したのですが、予報よりも早く雨がポツポツと・・・ これは涙雨か・・・?
熊本県八代市に入ってから一路八代新港へ。
合流予定だったぴんかばさんとは時間の関係で入れ違いになってしまったようで電話にてお話しました。
で、現地では土地勘がまったく無い場所なので港の岸壁を周回するように探していると・・・あった!!
八代新港の北側岸壁の端にひっそりと3艇並んで置かれていました。
運行当時は真っ白だった船体は茶色く汚れ、あちこち凹んていたり・・・
3年ぶりに見るその姿に懐かしさというより当時との違いに正直ショックでしたね・・・
保安用防護策の中にありまして、フェンス越しにしか見ることは出来ませんでしたが、すぐ前に置いているので間近に確認することが出来ました。
ちなみにこれ船体の名前は消されていましたが救命筏の名前が「ドリームルビー」と確認できました。
片方の浮上用エンジンに空気漏れ防止のカバーが付いたまま・・・間違いなく「ルビー」ですね。
これ3年前に売却が決まり搬出のため、大分基地から大在公共埠頭まで自力走行したときのままだと思われます
ドリームルビーは最後の頃に片方の浮上用エンジンが故障してしまい、修理出来ないまま運行最終日を迎えてしまった経緯がありまして、搬出時には壊れた片側をこうやって塞いで空気漏れを防ぎ、残り1基の浮上用エンジンだけで大在公共埠頭まで自力で走ったということを最後の回航を行った船長さんから伺いました。
こちらが今回の3艇の中で一番まともそうだった「ドリームエメラルド」
よく見ますと一度塗装をしたような跡がありますね。
船名も吹き付けた塗料が付着して消えかかっていますし、スカート部分にマスキングして塗装しなかったんでしょう、塗料が付きまくって汚くなっています。
そのほか、よく見ますとあっちこっち凹んだり・曲がったり・破損していたり・・・・
人のものなので文句を言える立場ではないのですが あまり大切には扱われていなかったようで残念です。
この黄色っぽい汚れは雨で垂れてきていましたので黄砂というか、やっぱり大陸の方は粉塵が凄いようです
でもこの部分の写真だけ見ますとまだ動きそうな感じがしますが、海上係留されていたこともあり、もし3年間 1回もエンジンを回していないのならエンジンはもうダメでしょうね・・・
もうあの爆音を聞くことは出来ないのか・・・
・・・私としてはこれが一番ショックでした・・・こんなに燃えてしまうなんてどうしちゃったんでしょうね?
焦げた部分が浮上用エンジン付近なんで燃料か何かに引火してしまったんでしょうか・・・
趣味で模型化させたPP10が「アクアマリン」でしたので非常に寂しい気持ちになりました・・・
右舷側は完全に焼け落ちてしまい、もう何も残っていません。
・・・・言葉が無いです・・・・
丁度写真を撮っている時に偶然このホーバーを3年前の搬出と今回の搬入時に対応した運送会社の方のお話を聞くことが出来まして、やはり昨年11月に中国籍の船で3艇だけ戻ってきたそうです。
輸出時に美しかった船体がこんな状態で戻ってきたことに、立ち会った運送会社の方々もショックを受けていたとのこと。
あまりの酷さに空いた時間に少しだけ清掃もしたくれたそうです。
その後、私が今日来るまでにもホーバーを見に来られた方を見かけたということで中には船体を見て泣いていた人もいらっしゃったそうで、もしかしたら当時の関係者のかたでしょうか・・・
とりあえず今回船体の存在は確認できました。
先ほどの運送会社の方に伺ったところ、所有者と直接話をしたわけではないのではっきりは言えないが「しばらくはこのまま置いているだけらしい」とのこと。
ただ、「このままだと風雨に晒されて破損・解体となるのは目に見えてるね」と一言。
・・・これ、静態保存出来ないものか・・・
「ホーバー継承の会」にはこの手の保存や手続きに経験のある方が在籍しておりますので、可能かどうか? まで含めて色々調べて画策してみようと思っています。
多くの大分県民と思い出を運んだ高速旅客船・・・
「国産で国内最後の旅客ホーバークラフト MV-PP10」
なんとかならないものか・・・
応援頂ける方は画像をクリック願います~
応援頂ける方は画像をクリック願います~