台風15号の突風被害は広範囲で、様々な被害が発生しています。
最高裁判所では、大法廷前のガラス屋根から雨漏り (;´д`) ・・・
防災の主流化と人間の安全保障は、一体どこに打ち捨ててしまったのでしょうか?
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NHK
静岡の竜巻 「国内最大級の規模と推定」気象庁
今月5日に静岡県牧之原市から吉田町にかけて発生した竜巻は、被害の状況などから瞬間の風速がおよそ75メートルに達し、気象庁の指標で3番目に強く国内で最大級の規模だったと推定されることがわかりました。
気象庁によりますと、今月5日の台風15号の影響で静岡県では突風が相次ぎ、現地の被害の状況から牧之原市から吉田町にかけて発生した突風は、竜巻と認められるとしています。
その上で、鉄骨の建物の外壁が変形したり、浮き上がったりするほどの威力があったことから、瞬間の風速はおよそ75メートルに達したと推定されるとしています。
これは、突風の強さを「0」から「5」までの6段階で判定する「日本版改良藤田スケール」と呼ばれる指標で、上から3番目の強さに該当する「3」だということです。
「日本版改良藤田スケール」の「3」に相当する竜巻は平成24年に茨城県常総市やつくば市に被害をもたらした竜巻、平成18年に北海道佐呂間町で起きた竜巻、平成30年に沖縄県の伊江島で起きた竜巻など、昭和36年の統計開始以降、今回を含めて13例ありますが、「4」以上はなく、国内で観測された竜巻で最大級だったと推定されるということです。
また、静岡県掛川市で発生した突風は竜巻の可能性が高く、「日本版改良藤田スケール」で「2」に該当するということです。
気象庁は「発達した積乱雲の近くでは今回のような竜巻が発生するおそれがあり、頑丈な建物のなかや住宅の窓から離れた場所など、安全な場所で過ごしてほしい」と話しています。
県の災害対策本部 被災者支援など指示
静岡県内で被害が相次いだことを受けて、8日静岡県の災害対策本部の会議が開かれ、鈴木知事は避難が長期化するおそれがあるとして、被災者の支援や復旧に向けて必要な対策を速やかに実行するよう指示しました。
8日午後2時現在の県のまとめによりますと、けが人は89人で、重傷が牧之原市と吉田町でいずれも4人のあわせて8人、軽傷が牧之原市で70人、吉田町で7人、焼津市で2人、伊東市と浜松市でそれぞれ1人ずつのあわせて81人です。
住宅の被害も相次ぎ、全壊と半壊、一部損壊はあわせて1336棟にのぼっています。
内訳は全壊が牧之原市と吉田町でいずれも1棟、半壊が牧之原市で107棟、吉田町で5棟、伊東市で3棟、焼津市で2棟、一部損壊は牧之原市で936棟、焼津市と吉田町でいずれも92棟、菊川市で70棟、掛川市で21棟、御前崎市で6棟となっています。
避難所も一部で設けられ続けていて、牧之原市では9世帯23人が避難しています。
災害対策本部で報告を受けた鈴木知事は「特に牧之原市や吉田町では大きな被害となっており、引き続き被害状況の把握に努め県をあげて必要な対応を速やかに実行するようにお願いする。避難が長期化するおそれがあるので、被災者の健康に配慮し災害関連死などの防止を図ってほしい」と指示しました。
また、県は牧之原市からの要請を受け、熱中症の対策で住民の健康状態の確認を強化するため8日から10日まで、県の保健師を1日あたり10人派遣するということです。
牧之原市 災害廃棄物の新たな仮置き場を設置
牧之原市は、6日から静波の駐車場に広さおよそ3000平方メートルの仮置き場を設けて、災害廃棄物の受け入れを行っていましたが、市によりますと、7日の時点で受け入れ容量に達したということです。
このため市は、8日から9キロほど離れた東萩間にある別の駐車場におよそ6000平方メートルの新たな仮置き場にして受け入れを始めました。
新たな仮置き場には住民やボランティアの人が家具やがれきなどを車に載せて次々に運びこみ、長い行列ができていました。
被災した知り合いの寺の片付けを手伝っているという50代の男性は「きょうだけでトラックで3往復しました。最初の仮置き場はいっぱいになりましたが、こちらで受け入れてくれてよかったです」と話していました。
牧之原市環境課の増田典之課長は「運ばれる災害廃棄物の量を見て、改めて災害の大きさを感じています。災害廃棄物を受け入れて早く生活を再建できるように支援していきたい」と話していました。
一部の小中学校が臨時休校
牧之原市では、竜巻による停電などの影響で8日、細江小学校と坂部小学校それに榛原中学校の3校が臨時休校となりました。
このうち細江小学校では、校舎裏の広場に植えてあった高さ20メートルほどの木が複数倒れるなどの被害がありました。
8日朝、教職員や地元の造園業者などおよそ25人が学校に集まり、広場に散乱した木の枝や幹を細かく切って片付けていました。
このあと教職員たちは2人1組で通学路の点検を行い、子どもたちが安全に登校できるかを確認しました。
通学路には飛ばされてきたとみられるがれきやガラスのかけらが落ちていたり、電柱が傾いて電線が子どもたちの手が届く高さまで垂れ下がったりしているところもあり、職員たちは登校する際に危険な場所として地図に記録していました。
細江小学校の板倉正実教頭は、「子どもたちの安全の確保を考えて休校を決めました。また元のように安心で安全な学校になるよう、頑張って片付けを行いたい」と話していました。
コインランドリー 無料で開放
吉田町では、停電で洗濯ができなかった人に一部のコインランドリーが無料で開放されています。
今月5日の突風の影響で吉田町では停電が発生しましたが、8日午前11時までに復旧しました。
ただ、これまでの停電で洗濯ができなかった人もいて、静岡県内などでコインランドリーを運営する会社は町内にある店舗をけさから無料で開放し、店舗には午前中から住民たちが訪れました。
静岡県牧之原市に住む40代女性は「けさまで停電が続いていて、洗濯ができなくて困っていました。無料でやっていると知り利用させてもらいました。感謝の気持ちでいっぱいです」と話していました。
9日も午前9時から午後4時まで無料で開放されるということで、コインランドリーを運営する会社の毛利力さんは「停電で困っている人は遠慮なく来て洗濯してほしいです」と話していました。
牧之原市などの停電 すべて復旧
牧之原市や吉田町で停電が続いていましたが、中部電力パワーグリッドによりますと、8日午後4時半ごろに復旧作業が完了し、すべて復旧したということです。
一方、一部では切れて垂れ下がっている電線もあるとみられるということで、会社では絶対に触れないよう呼びかけています。
静岡県のまとめでは、東京電力管内を含めて県内で最大で2万3000戸近くが停電していたとしていますが、これで静岡県内のすべてで復旧したことになります。
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静岡県、台風15号被害受け制度融資 県内地銀は相談窓口
静岡
静岡県は8日、5日の台風15号で被害が出た全県の中小企業向けに利率の低い制度融資や保証料の補助を進めると発表した。県内4地銀はそろって専用窓口を設けて、払い戻しや借り入れ条件の変更といった相談に応じる。
県の「中小企業災害対策資金」と保証料補助制度を発動する。既存の県融資とは別枠で使え、県が10年間一定の利息を補助する。浸水による機械の買い替えのほか、営業できない期間の運転資金などを想定する。融資限度は5000万円で期間は10年以内。
経済産業省の資金繰り支援「セーフティネット保証4号」についても県が関東経済産業局に確認している。農林水産省の関東農政局は災害救助法が適用された県内10市町の被災者向けに、払い戻しや緊急融資などの対応を練るよう農業協同組合などに指示した。
静岡銀行と清水銀行、スルガ銀行、静岡中央銀行は店舗窓口で通帳の再発行や定期預金の払い戻しの相談に乗る。