「エッフェル塔ポーズ」

自民党女性局のフランス研修に参加した全議員も辞職せよ❕

 

2024.08.16岩手日報

「辞めて当然」岩手県民、怒りや失望 広瀬めぐみ氏議員辞職

 家宅捜索から一夜明け、自宅を出る広瀬めぐみ氏(7月31日)と「議員辞職願提出のご報告」と題したコメントのコラージュ

 「辞めて当然」「何のために議員になったのか」。広瀬めぐみ参院議員(58)=自民党離党、岩手選挙区=が辞職した15日、岩手県民に怒りや失望が広がった。2022年参院選岩手選挙区に自民公認で初当選した広瀬氏は、本県初の女性参院議員として期待を集めた。しかし、詐欺容疑で強制捜査が入り、秘書給与からの資金提供を「事実」と認め、わずか2年余りでの辞職。10月に補欠選挙が行われるが、相次ぐ「政治とカネ」の問題で政治への不信感が高まっている。

 「詐欺事件を起こしたので辞めて当然」と憤るのは矢巾町赤林の会社員小笠原崇登(たかと)さん(38)。強制捜査が入る前には広瀬氏が秘書給与を巡る疑惑を否定していたこともあり、「潔く認めてほしかった。議員として岩手のことをもっと考えて活動してほしかった」と語気を強めた。

 

 

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「赤ベンツ不倫」「秘書給与詐取」の広瀬議員が、「解散総選挙」の引き金を引きそうなワケ

秋解散のトリガー

〔PHOTO〕Gettyimages

1人の議員辞職が解散総選挙を誘発するかもしれない。次の総理総裁を決める自民党総裁選に向けて政界が慌ただしくなる中、そんな観測が永田町では広がっている。

 

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話題の発端になっているのは、さまざまな不祥事やスキャンダルが渦巻いた広瀬めぐみ参院議員だ。 広瀬氏と言えば、「エッフェル塔ポーズ」で話題になった自民党女性局のフランス研修に参加していたほか、今年2月にはデイリー新潮に「赤ベンツ不倫」を報じられ、そして、勤務実態のない公設秘書を雇っていたように見せかけて、国から給与を約400万円騙し取った疑いで東京地検特捜部から捜査を受けている。 公設秘書は国費で雇うことができるため、そのもととなるのは国民が納めた血税。それを国会議員が詐取したとなればとんでもない話だ。 こうした事態を受けて広瀬議員は7月30日に自民党へ離党届を提出、8月15日に議員を辞職した。 広瀬氏は「秘書給与から資金提供を受けたことは事実」というコメントも出したが、この議員辞職が秋解散のトリガーになるかもしれないというのだ。 一体どういうことなのか。

補選の影響

議員辞職を受け、広瀬議員が選出された参院岩手選挙区の補欠選挙は10月27日に実施される予定だ。 岩手と言えば、政界の最重鎮、小沢一郎氏の地元。 これまで参院岩手選挙区はその影響力のもとで民主党系の議員が議席を守ってきたが、小沢氏自身が衆院選で比例復活になるなど力が少しずつ薄れる中、2022年参院選では広瀬氏が立憲民主党の木戸口英司氏に約2万2000票差で勝利、初当選を果たしていた。 しかし、その広瀬議員が不祥事を起こして辞職をしたため、補欠選挙は野党側が勝つ可能性が高いと見られている。 永田町関係者は語る。 「岩手で小沢氏の影響力が少しずつ落ちているとはいえ、昨年の岩手県知事選では小沢チルドレンだった達増拓也氏が順当に5選を重ねている。野党が強い地盤で広瀬議員が不祥事で辞職した形となるため、自民党は補選で厳しい戦いを強いられることになる」 この補欠選挙に挑むのは、9月の自民党総裁選を制した、新しい総理総裁だ。 そうなると、新総理が早くも国政選挙で黒星をつけてしまうこととなる。 そのため、新総理は補選で負ける前に衆議院を解散し、総選挙に打って出るのではないかとみられているわけだ。 「もちろん、まだ次の総理総裁が決まっているわけではないので頭の体操に過ぎない。ただ、自民党も総理交代で刷新感を演出できれば解散のチャンスと考えるし、10月27日という日程が新総理にとってプレッシャーとなるのは間違いない。秋解散を誘発する可能性は十分にある」と永田町関係者は続ける。 ただ、新総理が就任直後に解散すれば、「単なる看板の挿げ替え」という批判は免れず、広瀬氏の件についても疑惑隠しだと糾弾されるだろう。 一方、2021年衆院選は自民党が菅義偉前首相から岸田文雄首相への交代劇で乗り切ったという背景もある。 新総理は秋にどのような判断を下すのか。 注目するとともに、厳しい目線で見ていく必要があるだろう。