これは自公カルト政権による政治テロだ!
性暴力事件で沖縄県に即時通報されなかった問題も取り上げられた
木原氏は自身が問題を把握したのは、事件が公表されたときだったと説明
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文民統制、懸念相次ぐ 防衛省不祥事「組織の文化」 岸田政権、危機感薄く〔深層探訪〕
参院外交防衛委員会の閉会中審査で質問を聞く木原稔防衛相(右)。左は上川陽子外相=30日午後、国会内
国内最大の実力組織である自衛隊を巡る不祥事を受け、衆参両院で30日に開かれた閉会中審査で、与野党から文民統制の根幹が揺らいでいるとの懸念が相次いだ。政府は意図的な隠蔽(いんぺい)を否定したが、「組織的文化」が温床になったと認めた。ただ、岸田政権は対応が鈍く、危機感の薄さが目立つ。 【写真】衆院安全保障委員会の閉会中審査で挙手する木原稔防衛相
◇「発表、遅らせたのでは」
「防衛省・自衛隊は最も順法精神が求められる武装集団。組織ぐるみの事案は極めて残念だ」。参院外交防衛委員会で、陸上自衛隊幹部だった自民党の佐藤正久氏は、計218人の処分者を出した一連の不祥事に失望感をあらわにした。
戦前、軍部が暴走した反省から、自衛隊のシビリアンコントロール(文民統制)は大原則だ。
しかし、海上自衛隊では2017~22年に総額数千万円の潜水手当の不正受給が発覚。昨年4人の逮捕者が出ていたことは18日まで木原稔防衛相に報告されなかった。
与野党からは「一般常識からも文民統制の観点でも問題がある」(佐藤氏)、「防衛相は監督を果たす資質に欠ける。即刻辞職すべきだ」(立憲民主党の小西洋之氏)と批判が相次いだ。
30日の衆院安全保障委員会では、6月に閉幕した通常国会を避けるため、不祥事を「隠蔽したのでは」との指摘も出た。通常国会では、防衛費増額を含む24年度予算や、経済安全保障の重要情報取り扱い資格者の認定制度に関する新法が成立した。立民の渡辺周氏は海自で特定秘密の不適切管理が多数発覚したことに関し「(経済安保)法案に影響を与えるから(公表を)先送りしようということがなかったか」と疑いの目を向けた。
◇過去にも「隠蔽」疑い
防衛省・自衛隊の隠蔽体質が指摘されるのは初めてではない。過去には南スーダンやイラクでの自衛隊活動に関し存在を否定していた日報が発見され、自衛隊内のハラスメントでももみ消しがあった。衆院委で、木原氏は隠蔽の意図は否定しつつも、「もっと深刻なのは組織文化の方だ」と認めた。
潜水艦修理に絡む川崎重工業の接待疑惑では特別防衛監察が続いている。防衛関連企業OBは「他の防衛企業でも接待はあるはずだ」と声を潜める。
ただ、防衛省の立て直しに向け、岸田政権が本腰を入れる気配は見られず、林芳正官房長官は記者会見で「木原防衛相の責任で組織を早急に立て直し、信頼回復に当たってもらいたい」と淡々と語った。
閉会中審査では、在沖縄米軍人による性暴力事件で沖縄県に即時通報されなかった問題も取り上げられた。木原氏は自身が問題を把握したのは、事件が公表されたときだったと説明。政府内の問題意識の低さが改めて浮き彫りとなった。
自民党派閥裏金事件に続く不祥事にもかかわらず、政府関係者の一人は「国会開会中なら防衛相はとっくに辞任している。政府内はどうせこの秋に閣僚は代わるという雰囲気だ」と述べ、危機意識の薄さを嘆く。立民の福山哲郎氏は参院委で、「国のガバナンスとして極めて問題。今まずい状況だ」と強い懸念を示した。
防衛大臣木原稔手前、
外務大臣上川陽子