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2人の子を持つ"黒人女性"が警察官に射殺され死亡...。戦慄の「ボディカメラ映像」が公開され、警察官が逮捕へ
全米で注目を集めている悲劇的な銃殺事件。当時の様子を写した警察官のボディカメラ映像が公開され、新たな進展を迎えている。
2024年7月6日、米国イリノイ州で黒人女性ソーニャ・マッセイさん(36)が警察官に射殺された。
その後、警察官がつけていたボディカメラを含む36分間の映像をイリノイ州警察が公開。当時の状況を映し出す、ゾッとするような緊迫の映像が公開され、該当の警察官は殺人容疑で逮捕されることが決まった。 現在アメリカで大きな注目を集めているソーニャ・マッセイ殺害事件について、わかっていることは次の通りだ。
射殺に至るまでの時系列
2024年7月6日深夜、「自宅に不審者が侵入した」とマッセイさんが911に通報。緊急電話を受けた警察官2人が彼女の自宅に到着した。 警察官のショーン・グレイソン(30)ともう一人は、自宅にいたマッセイさんと穏やかに会話をする。2人は「家の中には誰も潜んでいなかった」と彼女に告げた。するとその後、キッチンで鍋に入ったお湯がグツグツと沸騰していることに警察官が気づき、「危ないので火を消すように」と彼女に告げた。彼女は言われた通りにしたが、突然その鍋を持ち上げた。 それを見たもう一人の警察官が、身の危険を感じ後退り。 「どこに行くの?」とマッセイさんが聞くと、「あなたは興奮しているようだし、手に持っている熱湯は危険だから、それから逃げているんだ」と警察官。 「私が興奮している?熱湯から逃げてるですって?」とマッセイが聞き返すと、「そうさ」とグレイソン。それに対して「イエスの名において、あなたを強く非難するわ」と彼女。 「何だって?」とグレイソンが言うと、マッセイは「イエスの名において、あなたを強く非難するわ」と繰り返した。 すると「そんなことはやめとけ。マジで俺はお前の忌々しい顔を撃ってやるからな」とグレイソン。 その時点で、彼は拳銃を抜いて、彼女の顔に向けていた。彼女は鍋を持ち上げながら、ヒョイと顔をかわして、すぐに「わかったわ。ごめんなさい」と言った。 「その鍋を下に置け!」と叫ぶ2人の警察官。 それからすぐ、3発の銃声が鳴った。しばらくして、さらに「その鍋を下に置け!」という叫び声をあげる中、警察官が「発泡あり!」と叫んで、救急車を呼んだ。 その警察官はマッセイを助けるため自分の医療キットを取りに行こうとしたが、「彼女はもう死んでる。取りに行ってもいいが、俺は頭を撃ったから(もう助からない)」とグレイソン。 「おい、俺は頭に熱湯なんてかけられたくねえよ。見ろ、足にもかかってるぞ」とも言った。
警察官の容疑は?
先週、グレイソンは、計3件の第一級殺人と、ピストルを使った加重暴行、そして公務員職権濫用の罪で大陪審により起訴された。彼は無罪を主張したが、公判前の釈放は認められなかった。また、サンガモン警察署からも解雇された。
現在の状況は?
7月21日の記者会見で、マッセイの家族の代理人である人権弁護士ベン・クランプは「全米で黒人に対する警察の暴力事件が発生している。ブリオナ・テイラーやアタティアナ・ジェファーソンのように黒人女性が自宅内で警官に殺されるという悲惨な事件が、また繰り返されてしまった」「ソーニャ・マッセイのために正義を勝ち取るまで、私たちはイエスの名において、この差別的な刑事司法制度を強く非難する」と述べた。
From Harper's BAZAAR.com
アメリカ
白人保安官代理が黒人女性を射殺する映像公開 抗議の声高まる
アメリカで白人の保安官代理が身をかがめて謝罪する黒人女性を射殺する映像が公開され、遺族らが今週末、各地でデモを呼びかけるなど抗議の声が高まっています。
アメリカ中西部イリノイ州スプリングフィールドで今月6日、「不審者がいるかもしれない」と通報した黒人のソニヤ・マシーさん(36)が、自宅に駆けつけた白人の保安官代理に銃で顔などを撃たれて死亡しました。
この事件で、保安官代理のショーン・グレイソン被告(30)が殺人などの罪で起訴され、警察は今週、同僚が身につけていたカメラの映像を公開しました。
映像には、自宅のキッチンで火にかけていた鍋を手にしたマシーさんに対し、グレイソン被告が「鍋を下ろせ、撃つぞ」と叫んだあと、発砲する様子が写っています。
マシーさんは直前に「神の名のもとにあなたを非難する」と口にしていますが、銃を向けられると謝りながら身をかがめています。
26日に開かれた記者会見で、遺族や支援者はマシーさんがメンタルヘルスの問題を抱えて苦しんでいたことを明らかにしました。
今週末には首都ワシントンやニューヨークなど25以上の都市でデモを呼びかけられていて、映像の公開をきっかけに抗議の声が高まっています。