(「ドイツ兵士の見たニッポン」の著者、Hさんの投稿です)
映画「関心領域」と「無関心」の恐ろしさ
東習志野図書館の「X」です。
「関心領域」というのはアウシュヴィッツのお話です。
その「関心領域」ですが、アウシュヴィッツの官舎で優雅な生活を送る収容所長ヘスの一家と、そのすぐ隣で起っている惨劇を描いた作品です。
この映画は「無関心」の恐ろしさを訴えている映画でもあります。
ウクライナで何が起ころうが、ガザで何が起ころうが、いや、習志野市役所で何が起こっていようが知らないわ、と言って暮らす習志野市民にも、まさに「関心領域」が問われているのではないでしょうか。
隣の官舎で優雅な生活が営まれていただけでなく、アウシュヴィッツ収容所ではユダヤ人音楽家の楽団が演奏させられていました。惨劇を偽装するためだったようですが、ヨハン・シュトラウスやモーツァルトばかりでなく、この動画にあるように、新曲も作曲されていました。こういう音楽が、ヘス家の庭にも流れていたわけですね。
この音楽に乗せて大量虐殺が進行していった。思わず吐き気を催してしまいます。
今回の映画はアウシュヴィッツのヘス所長(ルドルフ・ヘス。ナチの副総統も同じルドルフ・ヘスですが別人物。副総統はHeß、アウシュヴィッツはHößと、綴りが違います。念のため)の話です。
アウシュビッツの所長 Rudolf Franz Ferdinand Höß

こちらはナチの副総統 Rudolf Walter Richard Heß

ところで、アンネ・フランクが収容されたベルゲン=ベルゼン収容所の所長アドルフ・ハースは、昔、鳴門市の板東収容所に収容されたドイツ捕虜だった話は前にもしました。

ハースは記録上「戦死」として、戦後も潜伏し生存していたようですから、こんなのもいつかノンフィクションにしてもらいたいものですね。
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