【IWJ号外】『ニューヨーク・タイムズ』海外特派員で、ピューリッツァー賞を受賞したフリージャーナリスト、クリス・ヘッジズ氏が「ガザにおけるイスラエルのジェノサイド、組織的な大規模飢餓の最終段階が始まった」「イスラエルの飢餓ジェノサイドはナチスを超える」と、国際社会に向けて警鐘! 2024.2.11
https://iwj.co.jp/wj/open/archives/521612
イスラエル軍は、10月7日以来、避難所にもなっている病院や国連学校への攻撃や、ガザへの医療や水・食料などの人道支援をする団体への非人道的な攻撃を続けています。
4月1日、イスラエル軍は、ガザへの人道支援をしている慈善団体「ワールド・セントラル・キッチン」の車列を空爆し、英国人3名、ポーランド人1名、オーストラリア人1名、カナダと米国の二重国籍1名、パレスチナ人1名の、合計7名を殺害しました。2日付『AP通信』などが報じています。
4月3日付『ロイター』によると、同日、「ワールド・セントラル・キッチン」の創設者で、スペイン出身の著名シェフ、ホセ・アンドレ氏は、イスラエル軍が車列を「組織的に1台1台」狙ったとの見方を示しました。アンドレ氏は、「ワールド・セントラル・キッチン」はイスラエル軍と打ち合わせをした上で活動しており、「(イスラエル軍は)我々のチームが、車3台で、あの道路を移動していることを知っていた」と証言しています。
アンドレ氏「誤った位置を空爆したというような単に不運な事態ではない。(中略)
1.5、1.8キロメートルに及ぶ非常に明確な人道支援車列で、車の屋根には非常にカラフルなロゴがあった。我々が誰で、何をしているのかは非常に明確だ」。
このイスラエル軍による「ワールド・セントラル・キッチン」の車列への冷酷な攻撃に対して、米国・英国など、イスラエルを熱心に支持する国々からも非難の声が上がっています。
バイデン大統領は「イスラエルは、民間人に切実に必要な援助を届けようとしている援助関係者を保護するために十分な措置を講じていない」とイスラエルを批判し、支援団体のメンバーが殺害されたことについて「激怒し、悲痛な思いをしている」と述べました。
※With famine looming, aid group halts food delivery in Gaza after Israeli strike kills 7 workers(AP、2024年4月2日)
https://apnews.com/article/israel-hamas-war-news-04-02-2024-9bdf66771b62af37d85a2800f71c0e6c
真剣にそう思うならば、米国大統領として、イスラエルへの軍事支援を、なぜ、ただちに打ち切らないのか、とバイデン大統領には問いたいと思います。恐るべきダブルスタンダード、戦慄すべき欺瞞ぶりです。
無残なことですが、この「ワールド・セントラル・キッチン」の車列への攻撃は、他の支援団体の動きを止めました。イスラエル軍の悪辣なもくろみ通りです。
米国はキプロスから海上輸送でガザ地区に食料などを届ける道を開き始めましたが、慈善団体からの支援物資約240トンを積んだ船が、到着してからわずか1日後にガザから引き返しています。複数の慈善団体がガザ地区への食料配達を一時停止することを決めました。
飢餓状態にあるガザのパレスチナ人にとっては、致命傷となる食料供給の一時停止です。まさに、飢餓ジェノサイドを行なっているイスラエルにとって、狙い通りの流れとなっています。
※ガザ支援従事者死亡、イスラエルが「組織的」に狙ったと団体創設者(ロイター、2024年4月3日)
https://jp.reuters.com/world/us/XKPCULS76JISHK3MWPZY6RFBPM-2024-04-03/