(2月14日「東京新聞」朝刊6面<視点>「私はこう見る」より
能登半島地震、外れた予測 地震本部は責任ある議論を
社会部・小沢慧一
「南海トラフ地震ばかりを『えこひいき』して発生確率を水増しす
私が繰り返し指摘してきたことが、能登半島地震でも現実のものとなった。
政府の地震調査研究推進本部(地震本部)は、全国の地震の発生確
この長期評価と、発生確率などを地図に落とし込んだ「全国地震動
しかし、ここに大きな落とし穴がある。
それは危険度を比べる指標にもかかわらず評価が一律ではないこと
情報の出し手である地震本部は「低確率でも地震は起きる」「確率
能登半島地震の震源は海域の活断層だとみられるが、地震本部はこ
地震本部は低確率の地域で地震が起きるといった
だが、社会は確率を防災対策の指標としている。
予測地図が始まって20年近くたつが「正答率」が低いままでも確
命をも左右する指標の重要性と不確実性の大きさを比べると確率予
地震の研究予算は大きな地震が起きるたびに「焼け太り」している
今回の地震でも予算はまた増加するだろう。
地震本部はその前に確率という手法が適切か、一から検討し直す必