イスラエル市内で女性のイスラエル市民が写真をとると
  警察官に殴られ、写真を没収され…

               イスラエル在住 ガリコ美恵子

 11月24日は、イスラエルにとって屈辱の日だった。
 ガザのハマスがイスラエル人の人質を解放する代わりに、イスラエ
の刑務所に囚われていたパレスチナ人を釈放した初日だったからだ
 解放するイスラエル人の人質は計50人で、子ども、老人、不健康者が
優先された。人質だったタイ人出稼ぎ労働者12人は、無条件で解放された。

 主なディールは、
(1)4日間の休戦
(2)4日に分けて、人質を赤十字に引き渡す
(3)イスラエル人の人質1人に対して3人のパレスチナ囚人が釈
される、だった。

 10月中旬にイスラエルが地上戦に入った理由は、戦力で人質を見つけ
だすためとしていた。
 しかし人質は見つからず、仕方なく交換条件をのむことになった。
 この日のイスラエル警察の暴力は、これまで以上にきつかった。歩
中のパレスチナ人の男性を随時呼び止め、身体検査をした。足を勢いよ
く蹴って、両足を広げさせる。男性が重心を失ってふらつくと殴る
頭から血を噴き出しながら警官に連行されている少年がいた。
 警察官たちがわざと少年を電柱にぶつけさせたので少年は気絶しか
た。警官は笑っていた。

 礼拝時にアクサ寺院に入れるかどうかは、警官個人の判断で決まる
50歳以下でも入れる人もいれば、60歳以上でも入れない人もいる。
 だから皆、トライする。トライして、ダメだと言われ、「でも僕は
規制の年齢を超えている」と口答えすると、骨折するほど殴られる

 暴行動画の撮影で身体拘束
 脅しをかけてくる警察官

 エルサレムのライオン門前で、大柄の警官が男性を突き飛ばした。
 私は20mほど離れていた。私は携帯電話で動画を撮り始めた。
 すると、その警官が駆け寄ってきて、私の手から携帯をもぎ取った
 「これ開けろ」と叫んできたのでそれに従った。「身分証明書を出
せ。ついて来い」と言われ、パスポートとIDを渡した。

 警官と国境警察官に挟まれ、詰め所に連行された。警官は、私のカ
バンに手を入れた。「なんで勝手に手を入れるの」と聞くと、「合
だ」「今は戦時だ。お前は戦時に警官の邪魔をしたんだ。どんな罰を受
けるかわかっているのか」と言った。
 「公共の場で撮影する事は法律違反ではない」と答えると、「黙れ
職場はどこだ」と言った。職場を言うと、警官は顔を近づけてこう
鳴った。「お前の職場に行く。お前がこの国で生きていけないようにし
てやる」そうして私の顔写真を撮り、身分証明書と携帯の中身も
撮った。スパイするよ、という意味だ。

 その後、別の警察官が来て「今日撮った写真と動画すべてを消去し
ろ」と言ったので従った。最後の動画以外は、パレスチナのニュース・
ネットワークニュースに送付した後だったので惜しくはなかった。「今
日のところはこれで行ってよし」。
 警官が個人に強制して携帯電話を開けさせること、動画や写真を消
させること、カバンの中に手を入れて物を取ること、すべて法律違
である。     (12月5日「人民新聞」1817号6面より転載)

  警察官に殴られ、写真を没収され…

               イスラエル在住 ガリコ美恵子

 11月24日は、イスラエルにとって屈辱の日だった。
 ガザのハマスがイスラエル人の人質を解放する代わりに、イスラエ
の刑務所に囚われていたパレスチナ人を釈放した初日だったからだ
 解放するイスラエル人の人質は計50人で、子ども、老人、不健康者が
優先された。人質だったタイ人出稼ぎ労働者12人は、無条件で解放された。

 主なディールは、
(1)4日間の休戦
(2)4日に分けて、人質を赤十字に引き渡す
(3)イスラエル人の人質1人に対して3人のパレスチナ囚人が釈
される、だった。

 10月中旬にイスラエルが地上戦に入った理由は、戦力で人質を見つけ
だすためとしていた。
 しかし人質は見つからず、仕方なく交換条件をのむことになった。
 この日のイスラエル警察の暴力は、これまで以上にきつかった。歩
中のパレスチナ人の男性を随時呼び止め、身体検査をした。足を勢いよ
く蹴って、両足を広げさせる。男性が重心を失ってふらつくと殴る
頭から血を噴き出しながら警官に連行されている少年がいた。
 警察官たちがわざと少年を電柱にぶつけさせたので少年は気絶しか
た。警官は笑っていた。

 礼拝時にアクサ寺院に入れるかどうかは、警官個人の判断で決まる
50歳以下でも入れる人もいれば、60歳以上でも入れない人もいる。
 だから皆、トライする。トライして、ダメだと言われ、「でも僕は
規制の年齢を超えている」と口答えすると、骨折するほど殴られる

 暴行動画の撮影で身体拘束
 脅しをかけてくる警察官

 エルサレムのライオン門前で、大柄の警官が男性を突き飛ばした。
 私は20mほど離れていた。私は携帯電話で動画を撮り始めた。
 すると、その警官が駆け寄ってきて、私の手から携帯をもぎ取った
 「これ開けろ」と叫んできたのでそれに従った。「身分証明書を出
せ。ついて来い」と言われ、パスポートとIDを渡した。

 警官と国境警察官に挟まれ、詰め所に連行された。警官は、私のカ
バンに手を入れた。「なんで勝手に手を入れるの」と聞くと、「合
だ」「今は戦時だ。お前は戦時に警官の邪魔をしたんだ。どんな罰を受
けるかわかっているのか」と言った。
 「公共の場で撮影する事は法律違反ではない」と答えると、「黙れ
職場はどこだ」と言った。職場を言うと、警官は顔を近づけてこう
鳴った。「お前の職場に行く。お前がこの国で生きていけないようにし
てやる」そうして私の顔写真を撮り、身分証明書と携帯の中身も
撮った。スパイするよ、という意味だ。

 その後、別の警察官が来て「今日撮った写真と動画すべてを消去し
ろ」と言ったので従った。最後の動画以外は、パレスチナのニュース・
ネットワークニュースに送付した後だったので惜しくはなかった。「今
日のところはこれで行ってよし」。
 警官が個人に強制して携帯電話を開けさせること、動画や写真を消
させること、カバンの中に手を入れて物を取ること、すべて法律違
である。     (12月5日「人民新聞」1817号6面より転載)