20231109 UPLAN 武内更一「砂川事件最高裁大法廷判決の裏側:米国と通じていた田中耕太郎裁判長」
1959年、砂川事件について最高裁大法廷が審理中、裁判長・田中耕太郎氏(故人、当時最高裁長官)が駐日米大使等に個人的に会い、裁判の進め方や全員一致で一審無罪判決(伊達判決)を破棄する方針であること等を話していたことが、2008年以降、米公文書館公開の機密文書で明らかになりました。砂川事件の元被告と遺族らは、この事実から、最高裁は憲法37条が定める「公平な裁判所」ではなくなったため、訴訟打ち切りの「免訴判決」をすべきであったとして再審請求をしましたが、理由にもならない理由で棄却されてしまいました。
そこで今度は「公平な裁判を受ける権利」が田中耕太郎裁判長によって侵害されたとして、国に対し国家賠償等を請求する訴訟 を、2019年3月19日東京地裁に提起しました。
今回は、この砂川裁判国賠訴訟の原告弁護団長の武内更一弁護士においでいただき、今から約65年前のこの事件及び裁判の実際の経緯と国賠訴訟の現状について、ご説明いただきます。
講師:武内更一(たけうちこういち)弁護士
東京外環道訴訟原告代理人、「憲法と人権の日弁連をめざす会」代表、虎ノ門合同法律事務所弁護士、在日外国人の指紋押捺拒否の弁護団で活躍。国家賠償訴訟や行政訴訟の住民側弁護を行う