汚染水海洋放出問題を批判した田嶋陽子氏が講師予定の品川区主催「男女共同参加」講演会が中止された
 

憲法21条の言論・表現の自由に関わる問題 

    講演会中止の撤回を求める要請
 

 加藤 孝(品川区在住)

 品川区(森澤恭子区長)は、汚染水海洋放出問題を批判した発言(田嶋陽子元法政大学教授・元社民党参議院議員)をもって区主催の「男女共同参加」をテーマとする講演会(講師は田嶋陽子氏)を区民に具体的な説明もなく(田嶋氏にも事前に連絡、説明することもなく)中止しました。
 このような事態を受け、品川区民は以下の要請、公開質問状を11月6日提出しました。
 ことは、憲法21条の言論・表現の自由に関わる問題です。(汚染水放出に賛否があるにしても)一番組(関西テレビ)での一発言をもって中止を決めるのは極めて危うい「行政運営」です。
 

 皆さまと問題意識を共有できればと思い投稿しました。


  品川区長 様              2023年11月6日

   岡 禮子(グループ輪・代表) 瀬尾佳美(青山学院大学准教授)
   岡  博(荏原地域在住) 間由己子(まち品川・代表)
   堀 利和(元参議院議員) 松山 毅(松山クリニック医院長)

  田嶋陽子氏講演会中止に係わる質問及び要請
                (略)
 政府の意に沿わない発言をしたことをもって、区の方からお願いした講師をお断りするというのは、憲法21条に保障された言論・表現の自由を否定するものと言わざをえません。
 このようなことがまかり通れば、区民の中で様々な問題について、自由闊達な議論ができなくなるのではと危惧しているところです。
 また、代替案も提示せず、中止することは男女共同参画という課題について区は軽視していると言わざるをえまん。(略)
 

 つきましては、私たちは区民として下記の事項を要望いたします。
 11月20日までに文書にて回答くださるようお願い申し上げます
 

 なお、本要請書及び貴職の回答書はSNS等で公開します。

                 記

1.中止を決定する過程において公募委員の意見等は聞いていないとのことですが、公募委員の役割とは何なのですか。
 また、何故公募委員に意見を聞かなかったのですか。
2.一番組での一つの発言で「判断」できるのですか、何故田嶋氏と会って真意を聞こうとしなかったのですか。
3.中止の決定に至るすべての討議を公表してください。
4.事業テーマは「誰もが自分らしくいきいきと安心して暮らせる社会の実現」にもかかわらず、それとは関係のない処理水放出批判発言をリンクさせる根拠はどこにあるのでしょうか。
5.本事業に関わる当初予算及び執行額の内訳を明らかにしてください。
 講演会中止は税金の無駄使いではないでしょうか。
6.貴職の今次決定は憲法21条に抵触しています。
 

 よって、講演会中止の撤回を求めます。