絶望的なデブリ取り出し…
一度に取り出せるのは「耳かき
デブリの総量は880トン
作業員の被ばくが累積する
強烈な放射線で人間がそばにも寄れない
上岡直見(環境経済研究所代表)
◎ 東京新聞2023年10月22日の特集で[一度に出せるのは「耳
…福島第一原発のデブリ取り出しが準備段階で直面する「想定外」
いう記事があった。(※1)
現在の取り出しは2号機で試みられているが、格納容器につながる
しかしデブリの総量は880トン(※2)あると推定されており、
◎ ところがアームを入れるどころか、まず扉が開かないトラブルに遭遇し扉を壊して開けるのに4か月かかった。扉を開けても、開口部
これらはすべて強烈な放射線環境での作業であり、遮へいしながら
◎ デブリとは要するに使用済み燃料が溶けた状態で、雑物と混じって形が変わっているが、放射性物質としては同じ量が残っている。
使用済み燃料をプールで水に漬けて保管するのは、放射線の遮へい
しかし空気中に出てしまうと、強烈な放射線で人間がそばにも寄れ
◎ 福島第一原発事故のとき、3月16日午後から3号機の使用済燃料プールの水位が低下して燃料棒が露出するおそれがあり、現場と東
◎ 福島第一原発事故の発生当初に炉内およびプールに存在していた燃料の状態と、その後の時間経過による変化は日本原子力研究開発機
これから推定すると、たとえば2号機のセシウム137だけでも、
◎ 取り出したデブリはもちろん人間が直接触れないので遮へい容器に入れるが、不安定なロボットアームによる操作だから、容器をひっ
デブリは放射性核種だけでなく雑物が不規則に混じっているため「
◎ ロボットアームは、三菱重工や英国企業が参加する国際廃炉研究開発機構(IRID)という組織が開発し、国の補助金が投入され
こうした企業は、廃炉そのものには責任を問われないし、無駄なこ
こんなことをしていてなお「原発はコストが安い」などと主張する
(※1)東京新聞[一度に出せるのは「耳かき1杯」…福島第一原
デブリ取り出しが準備段階で直面する「想定外」]
https://www.tokyo-np.co.jp/art
(※2)経済産業省「福島第一原子力発電所-廃炉と未来」ウェブ
https://www.meti.go.jp/earthqu
(※3)報告書と付属データ
日本原子力研究開発機構「福島第一原子力発電所の燃料組成評価」
https://jopss.jaea.go.jp/searc