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台風や大雨の被害 各地で救助活動や後片付けも
大雨で浸水の被害を受けた茨城県取手市の住宅地は、4日午前中も一部で浸水が続いていて、消防が住宅に取り残された人たちの救助活動を進めています。
およそ1120世帯が暮らす取手市双葉地区の住宅地は、2日からの大雨で広い範囲が浸水しました。
浸水の範囲は徐々に狭まっていますが、4日午前中も一部で水が引いていないところがあり、消防隊員が膝の上まで水につかりながらボートを手でこいで、住宅に取り残された人たちの救助活動を進めています。
消防によりますと、3日の朝から4日午前11時までに85人を救助し、これまでのところ、けがをした人や行方が分からなくなっている人はいないということです。
一方、水が引いた地域では住民が自宅の中や庭などにたまった泥をかき出したり、流れ込んだゴミを片づけたりする作業に追われていました。
この地域に50年ほど暮らす女性は「水かさがあがってきて家の中の冷凍庫が水につかって動かなくなりました。このあとの家の掃除などが大変です」と話していました。
また、地域の自治会員が住宅街を回って水やおにぎりを配り、困りごとがないか声をかけていました。
自治会の役員によりますと、住民からは「漏電して電気が使えず風呂も沸かせない」とか「トイレが使えずに困っている」などの声が相次いで寄せられているということです。
3日朝までの24時間の雨量が観測史上最多となり、住宅の浸水や道路の冠水が相次いだ埼玉県越谷市では、4日も住民たちが後片付けに追われています。
気象庁によりますと、越谷市では3日朝までの24時間雨量が260.5ミリと観測史上最多となり、住宅の浸水や道路の冠水が相次ぎました。
越谷市内では、4日も住民たちが後片付けに追われていて、越谷市弥十郎の床上まで浸水した住宅では住民が水でぬれた本などを住宅の外に出していました。
この家に住む40代の男性は「4年前の台風で床上浸水して床をかさ上げしましたが、今回も浸水してしまいました。避難先から戻ってきたときはがく然としました。どこから手をつけていいか分からないです」と話していました。
また、道路では、冠水の影響で立往生した車をレッカー車で移動させる作業が行われていました。
車を運転していた50代の女性によりますと、3日午前0時ごろ、家の駐車場から近くの家電量販店の駐車場に車を避難させようとしたところ、動かなくなり、未明からレッカー車での対応を依頼していましたが、業者から道路の水がひかないので時間がかかると言われ、4日朝まで車を移動させられなかったということです。
女性は、一時、車に閉じ込められましたが、避難して無事だったということで、「車に閉じ込められたのは初めてでパニックになりました」と話していました。