<転送歓迎>(重複ご容赦)

・「新芽ML」・「ひのきみ全国ネット」

・「戦争をさせない杉並1000人委員会」・「杉並コモンズ」

の渡部です。

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(少し長いですがお読みください。最後の方に、

私たちは何を為すべきかについて、

参考になることが述べられていると思います)

 

昨日(2月25日)「9条変えるな!杉並市民アクション」主催の

講演学習会が開かれました。(67人参加)

最初に、杉並(8区)選出の吉田はるみ衆議院議員の国会報告がありました。

その中で吉田議員(憲法審査会に入っている)は、50人の委員中38人は改憲勢力で占められ、かつ予算委員会と同日に開かれるなど

問題が多いこと、また2月22日の衆院予算委員会で旧統一教会問題について岸田首相に質問をしたが、そこに出席していたのは殆ど男性ばかり、また質問に対し酷いヤジを浴びせられた等を紹介、

「ジェンダーギャップが激しく」、「永田町は遅れている」と述べました。

 

講演は、山田朗・明治大学教授(平和教育登戸研究所資料室長、歴史教育者協議会委員長)が行いました。氏の演題は、

<敵基地攻撃能力の保持、軍事費倍増は何をもたらすか?>で、副題は、ーー安保3文書と「防衛予算」の問題点ーー でした。

氏は、詳細なレジュメに沿って話してくれました。

 

その中で、「Ⅰ安全保障3文書の特徴と問題点」について、

「1安保3文書の新旧比較」で、<変わったこと>として、

 ・1976年以来の「防衛計画の大綱」が「国家防衛戦略」に、

 ・5年間の「中期防衛力整備計画」が5~10年間の「防衛力整備計画」に、

なったことだとして、「国家」が入り「計画の大綱」が「戦略」に変わった点は

憲法が否定している「戦争」に直結するとのべました。

 

そして3文書のそれぞれの特徴について説明されました。

その中でまず特徴的なことは、ーーー

横文字や言葉の言いかえでごまかしている」ということでした。

例えば、「スタンドオフ・防衛能力」などというが、これは敵の防衛以外から敵基地を攻撃することで、まさに先制攻撃に当たることになる。

しかも長距離のミサイルなどを持つことになる。

 

また「無人アセット防衛能力」などと言うが

これはドローンなどによる攻撃のことで、

AI搭載の最新兵器のことだ。

 

「敵基地攻撃能力を」を「反撃能力」などと言い換えごまかそうとしているが同じことである。

 

そして、一番目の「国家安全保障戦略」では、

外交、防衛・経済・食料などの戦略の中で 防衛戦略が突出してきたことだ。

その中でも「敵基地能力」の保有が重視され、それらのために、防衛費を現在のGDPの2%(倍増)にしようとしている

 

二番目の「国家防衛戦略」の特徴は、

自前の防衛=軍事戦略を持つという転換

 つまり、日米同盟プラス自前の抑止力を持つという転換だ。

・そのために「スタンド・オフ防衛能力」「統合防空ミサイル防衛能力」

 「無人アセット防衛能力」「領域横断作戦能力」

 「指揮統制/・情報関連機能」を持ち、

 粘り強く作戦を継続し、相手側の侵攻意図を断念させる、としている。

 (長期的な戦争まで前提にしている:渡部)

 

三つ目の「防衛力整備計画」の特徴は、

 ・従来の5年ではなく、5年後、10年後に達成すべき水準を提示、

  「対処力・継戦能力」を全体的に底上げし、

  それに応じた「所要経費」(2023~2027年度までの

  5年間に43兆円)を提示していること。

 

氏は「新しい安保3文書の問題点」として、

 ・GDP2%・予算ありきの「戦略」

 ・正面装備偏重の防衛整備で、他国に脅威を与える一方になる

 ・情報収集などの向上がなければ、アメリカの判断で

  武力行使に踏み切る恐れがある

 ・軍備拡張は必ず国際的な軍拡の連鎖を生む

などを挙げました。

 

次に、「Ⅱ 現代日本における軍拡の危険性」について、

「1」ロシアと中国を同一視(力による現状変更を強行)する潮流の強まり

「2」現在の日本における大軍拡の危険性

「3」軍拡から始まること

についても詳しく話してくれましたが、

ここでは「1」「2」は割愛し「3」について紹介します。

(1)軍拡=戦争準備は<脅威>と有事の宣伝から始まる

   明治初期からこれまでの歴史が物語っている。

   まさに現在も「台湾有事」「中国脅威論」

   などによって宣伝されている。

(2)軍拡=戦争準備期の統制

  ・「外敵」に備えると同時に「内的」に備えようという

   「思想戦」の強調⇒学問・思想・教育への介入・統制

  ・言論弾圧・秘密保護の体制

     ➾若い世代(子ども)を戦争支持に取り込む:

      教育現場・教育内容の統制

  ・現代の戦争形態に対応した国民動員

     ⇒徴兵はなくても、民間人の徴用(戦争への技術者の動員)は

      おおいにありうる。

 

氏はレジュメの「おわりにー軍拡・改憲の潮流をいかに押し返すか

で次のように訴えました。

<1>戦争の記憶の継承:被害と加害

   ⇒9条を支えてきた平和主義の土台の継承

 

<2>戦争の歴史、戦争の実態、日本の軍拡の実態を多くの市民が知ることの必要性

 

⇒市民が(軍事)を監視し、コントロールする力を強めていくことが重要

 

<3>隣国との付き合い方に知恵を絞る

 

中国との付き合い方創出に歴史的な知恵を動員する

 

私は、今後は特に

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(2)軍拡=戦争準備期の統制

  ・「外敵」に備えると同時に「内的」に備えようという

   「思想戦」の強調⇒学問・思想・教育への介入・統制

  ・言論弾圧・秘密保護の体制

     ➾若い世代(子ども)を戦争支持に取り込む:

      教育現場・教育内容の統制

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このところをしっかりとらえ、

「おわりに・・・」の<1><2><3>の宣伝と実践が

重要になると思いました。

 

とりわけ、『戦争は教室から始まる』(北村小夜。2008年、現代書館)と言われるように、

「➾若い世代(子ども)を戦争支持に取り込む:

  教育現場・教育内容の統制」

を暴露し、反対する取組が重要かと思いました。

すでに「国防教育」は『はじめての防衛白書』(防衛省。2021年)

などで始まっています。

 

行動提起では、これまでの街頭宣伝・署名活動と併せ、

『大軍拡と大増税に反対する3・25杉並デモ』(添付)が提起されました。

<日時>3月25日(土)

    14:00 高円寺中央公園集合、

    14:30 『3・25杉並デモ』

   (⇒阿佐ヶ谷駅北口周辺まで。約1時間)

(参考:昨年4月9日の『NO WAR 杉並デモ』には

    200人超が参加しました)

 

全国各地の「草の根」の皆さん、

共に連帯して声を上げて行きましょう。  

 

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