地域の貿易促進やドルへの依存低減
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ロイター通信
ブラジルとアルゼンチン、共通通貨巡り協議へ 経済統合目指す
[ブエノスアイレス 22日 ロイター] - ブラジルのルラ大統領とアルゼンチンのフェルナンデス大統領は、共通通貨の構築を含む経済統合深化を目指す考えを示した。共同執筆した記事がアルゼンチンのウェブサイト「ペルフィル」に掲載された。
「取引所に対する障壁を克服し、規則を簡素化・近代化し、地域通貨の使用を奨励する方針」とし「金融と商業の双方に使用できる南米共通通貨の議論を進めることも決定した」と述べた。
また、地域の統合強化にはアルゼンチンとブラジルの良好な関係が重要だと強調し、両国とパラグアイ、ウルグアイの4カ国で構成するメルコスル(南米南部共同市場)の強化も訴えた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)はこれに先立ち、アルゼンチンとブラジルが今週、共通通貨に関する準備作業の開始を発表すると報じた。
この構想はブエノスアイレスで今週開かれる首脳会談で協議される見通しで、新通貨がいかに地域の貿易促進やドルへの依存低減につながるかが焦点になるという。 FTによると、当初は2国間の取り組みとして開始し、その後他の南米諸国の参加を促す方針で、ルラ氏による22日夜からのアルゼンチン訪問中に正式発表される見通し。
■1/18(水) 14:43ロイター
ブラジル、今年は2段階の税制改革と地域統合を目指す=財務相
1月17日、ブラジルのアダジ財務相(写真)は、今年の同国の経済課題には2段階の税制改革と地域の成長押し上げに向けた進歩的な南米の統合が含まれると指摘した。写真はスイスのダボスで撮影(2023年 ロイター/Arnd Wiegmann )
[ダボス(スイス) 17日 ロイター] - ブラジルのアダジ財務相は17日、今年の同国の経済課題には2段階の税制改革と地域の成長押し上げに向けた進歩的な南米の統合が含まれると指摘した。
スイスのダボスで開催された世界経済フォーラムのパネルで、ルラ新政権は上半期に消費税改革を進め、下半期には所得税改革を巡る議会採決を目指していると述べた。
「改革は貧困層を救済し、税金を払っていない人々に負担をかけることが目的だ。ブラジルでは今、多くの人が税金を払っていない。所得分配を改善するために税制を再調整する必要がある」と述べた。
もう一つ成長の鍵としては地域の統合を挙げた。コロンビア、チリ、アルゼンチンに言及し、進歩的な大統領が存在して過去よりも多くの目標を共有していると強調した。
「今世紀初頭のようなコモディティーブームはもうないのだから、これまでとは違うやり方をしなければならないだろう。貿易、金融取引、信用システム、これら全てを統合し、世界の注目を集めて投資を呼び込みたい」と意気込みを語った。