『 一方、香港・マカオからの便は、4つの空港のほか搭乗前7日以内に中国本土に渡航歴のある乗客がいないことを条件に新千歳など3つの空港への到着が認められていますが、8日からは、検疫体制などが整っていればほかの空港でも認めるとしています。

 

 

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 新型コロナウイルス NHK

中国本土からの直行便 きょうから陰性証明求める 水際措置強化

 

新型コロナ対策として政府は、中国本土から入国する人への水際措置を8日から強化し、直行便での入国者には出国前72時間以内の陰性証明の提出を求めています。

中国での新型コロナの感染状況を受けて、政府は、中国本土から入国する人などを対象に、先月30日から臨時の水際措置を始め、入国時の検査で陽性となった人を待機施設で隔離しています。

厚生労働省によりますと、今月5日までに入国した4895人の検査を行い、408人の陽性が確認されたということです。

そして、政府は、各国の取り組みなどを踏まえ、8日から水際措置を強化し、中国本土からの直行便で入国する人には、出国前72時間以内の陰性証明の提出を求めています。

入国時の検査については、より精度の高いPCR検査などへの切り替えを順次、進めています。

また、直行便の到着を成田、羽田、関西、中部の4つの空港に限定し、航空会社に増便しないよう要請する措置は継続されます。

一方、香港・マカオからの便は、4つの空港のほか、搭乗前7日以内に中国本土に渡航歴のある乗客がいないことを条件に、新千歳など3つの空港への到着が認められていますが、8日からは、検疫体制などが整っていればほかの空港でも認めるとしています。

 

 

 

■2023年1月7日 12時00分 NHK

 

米でオミクロン株の1つ「XBB.1.5」急速に拡大 感染力強いか

アメリカでは新型コロナウイルスのオミクロン株の1つ「XBB.1.5」がこの1か月で急速に拡大しています。
ほかの変異ウイルスと比べ感染を広げる力はより強いとみられ、ワクチン接種など対策を続けるよう呼びかけられています。

CDC=アメリカ疾病対策センターはこのほど、今月7日までの1週間に新型コロナに新たに感染した人のうち推計で27.6%が「XBB.1.5」に感染したと発表しました。

ほかの変異ウイルスが先月下旬からいずれも減少する中、「XBB.1.5」は先月3日の時点の推計2.3%からこのひと月で急速に広がり、中でも東部のニューヨーク州を含む地域では全体の7割を超えています。
バイデン政権で新型コロナウイルス対策調整官をつとめるアシシュ・ジャー氏は今月4日、自身のツイッターで「XBB.1.5」はほかの変異ウイルスと比べ感染を広げる力はより強いとみられるとして、ワクチン接種など基本的な対策を続けるよう呼びかけました。

アメリカの新型コロナの感染状況は、今月4日の時点で新たに入院する患者の数が1日平均およそ6500人と、ひと月前と比べ3割ほど増えていますが、死者の数は1日平均およそ390人と去年10月中旬以降おおむね400人を下回る状態が続いています。

 

 

 

 新型コロナウイルス

オミクロン株「XBB」免疫をすり抜ける力強い 東大など分析

 

新型コロナウイルスのオミクロン株の1つ「XBB」というウイルスは、免疫をすり抜ける力が強い一方、症状を引き起こす力は高まっていないと見られるとする分析結果を東京大学などのグループが発表しました。

 

この研究は、東京大学医科学研究所の佐藤佳教授が主宰するグループ「G2P-Japan」が査読を受ける前の論文として公開しました。

グループによりますと、ワクチンを接種したあとにオミクロン株の「BA.5」に感染した人の血液を使って「XBB」の特徴を再現した人工的なウイルスに対する免疫の反応を調べたところ、「XBB」に対する中和抗体の働きは「BA.5」に対する場合と比べ18分の1にとどまりました。

一方、感染した人から取ったウイルスをハムスターに感染させる実験では、「XBB」に感染した場合の肺の炎症や損傷の度合いは同じオミクロン株の「BA.2.75」と同じ程度で症状を引き起こす力は高まっていないとみられるということです。

「XBB」は、オミクロン株の「BA.2」系統の2種類が組み合わさった「組み換え体」と呼ばれるタイプのウイルスです。

アメリカでは先月下旬からこの系統のウイルスが検出される割合が増加し、アメリカCDC=疾病対策センターが今月6日に発表したデータでは「XBB」と「XBB.1.5」を合わせて全体の32.5%を占めると推定されています。

佐藤教授は「これまで流行したウイルスの中で最も中和抗体が効きにくく、感染のしやすさは高まっていると考えられる。警戒が必要なウイルスだ」と話しています。

 

 

 

 インフルエンザNHK

インフルエンザ 30都道府県で流行期入り目安超える 対策徹底を

 

今月1日までの1週間に報告された全国のインフルエンザの患者数は、前の週に続き、流行期入りの目安を超えていて、地域別でも30の都道府県でこの目安を上回っています。
厚生労働省は、インフルエンザワクチンの接種を検討するとともに、マスクの着用や換気といった基本的な感染対策の徹底を呼びかけています。

厚生労働省によりますと、今月1日までの1週間に、全国およそ5000か所の医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は、前の週より3665人多い9768人でした。

インフルエンザは、1医療機関当たりの1週間の患者数が、全国で1人を超えると「全国的な流行期」入りとされ、今回は2.05人と、1.24人だった前の週より0.81ポイント高くなり、引き続きこの目安を超えています。

地域別では
▽沖縄県が9.89人と最も高く
次いで
▽富山県が5.96人
▽福岡県が4.19人
▽大阪府が3.73人
▽神奈川県が3.70人
▽宮崎県が3.29人
などと、30の都道府県で「1人」を上回っています。

厚生労働省は、インフルエンザワクチンの接種を検討するとともに、適切なマスクの着用や消毒、換気といった基本的な感染対策の徹底、それに、体調不良時に備えて検査キットや解熱鎮痛薬を用意することなどを呼びかけています。

 

感染症に詳しい東邦大学の舘田一博教授は「流行に近づきつつある水準となっていて、新型コロナの第8波のピークと重なる可能性もある」と述べ、同時流行に警戒が必要だと話しています。

 

 

 

 

 新型コロナウイルスNHK

新型コロナ “重症用ベッドほぼ満床” 年明けの医療現場はいま

 

年明けとなる5日、新型コロナウイルスへの感染が新たに確認された人の数は、西日本を中心に12の県で過去最多となり、全国では22万人を超えました。

都内の大学病院では12月下旬から重症患者のためのベッドがほぼ満床となり、新たな患者の受け入れが難しい状態が続いています。このままではコロナ以外の救急医療にも影響が出かねないとして、現場の医師は危機感を募らせています。

新型コロナと向き合う医療機関の現状は、いまどうなっているのか? 現場の医師にQ&A形式で詳しく聞きました。

都内では新たな重症患者の受け入れ難しい病院も

東京 文京区の日本医科大学付属病院では重症のコロナ患者用に6床を確保していますが、12月下旬からほぼ満床の状態が続いています。

 

病院によりますと近隣の病院でコロナの院内感染が相次ぎ、重症の患者が回復しても受け入れ先が見つからないということです。

このため、新たな患者の受け入れが難しくなっていて、入院が必要な患者の救急搬送は断らざるをえない状況となっています。

全国の重症者は増加が続いています。

 

5日時点で650人となり、2000人を超えた「第5波」よりは少ないものの、去年の夏、「第7波」のピークと同じ水準です。

 

日本医科大学付属病院では、5日、医師たちが防護服を着てドクターカーに乗り込み、病院で受け入れられない患者のもとに直接、診療に出向く様子も見られました。

冬は心筋梗塞や脳卒中などの搬送も多く、これ以上コロナの患者が増えると一般の救急医療にも影響が出かねないとして、現場の医師は危機感を募らせています。

 

横堀將司高度救命救急センター部長は「正月明けで人の動きも戻り、重症患者の数は今後、増える可能性がある。現場はこれからさらにひっ迫すると考えられるので感染対策はもちろん、ほかのけがや病気で医療を利用せずに済むよう十分注意してほしい」と話しています。

【詳しく】新型コロナ「第8波」重症・救急医療の現状

今後、重症患者の受け入れ体制、そして救急医療へのアクセスはどうなるのか?
日本医科大学付属病院 高度救命救急センターの横堀部長にQ&A形式で詳しく聞きました。(取材日は2023年1月5日)

Q.コロナの医療体制の現状は?

A.12月下旬からコロナの重症患者が急に増え、ほぼ満床の状態が続いています。

周辺の病院でも医師や看護師が感染したり、濃厚接触者になったりして、患者が受け入れられなくなるところが出ています。

私たちの病院に入院して回復したものの、転院先が見つからないので病床が空かないということも起きています。

このため、重症のコロナの患者の救急搬送の依頼があっても断らざるを得ない状況です。

Q.一般の救急への影響は?

A.私たちの病院では重症のコロナ病床を一定数確保するため、その他の患者のための病床は3分の2程度に減らしています。

看護師などのスタッフのやりくりがつかないためです。

 

幸い、正月は人の動きが少なかったこともあり、コロナ以外の一般の救急患者は少なく何とか乗り切れましたが、例年だと冬には肺炎や心筋梗塞、脳梗塞などの救急搬送が増える傾向があります。

実際に正月が明けた4日から5日にかけては例年並に救急依頼が入っていますし、これから都内に人が戻ってきて経済活動が活発になってきたときに感染者の増加だけでなく、一般の救急患者の数がどう変わるのか注視しないといけません。

Q.第8波、今後の見通しは?

A.年末年始は報告されている患者の数が減っていますが、今後のピークがどれくらいになるのかが心配です。

正月が明けて人の動きが活発になったり、海外との往来が増えたりして、患者が増えてくることも考えられます。

また、いまの感染の広がり方を見てみると、重症患者の数はしばらくは高めが続いていくのではないでしょうか。

デルタ株が流行した2021年の夏に比べれば、いまの方が重症患者は減っていますが、高止まりの状態が続く可能性があるかもしれません。

今後この状況が続けば搬送までの待ち時間が長くなったり、搬送先が見つからなかったりとすぐに救急医療にアクセスができない方が多くなってくると思います。

コロナと一般の患者さんを診るバランスがなかなか取りにくいところがありますけど、ドクターカーを使ったりとか診療の仕方を工夫をしながら1人でも多くの方を救命できるように努力しています。

 

感染症法上の新型コロナウイルスの扱いを「2類相当」から「5類」などに変えることが議論されていますが、分類が変わってもウイルスの特性自体はそれに合わせて変わるわけではありません。

「明日から5類ですよ」と言われてもしばらくは感染対策を維持したまま診療をしていくと思うので、どこでも診療できるようになったり病床が一気に増えたりはしないと思います。

むしろ医療費が公費負担ではなくなって受診をためらう人が出たり、ワクチンの接種が有料になって接種をためらう人が出たりして、感染のコントロールがつかなくなる可能性を心配しています。

Q.呼びかけたいことは


A.救急車が出払っていてすぐに駆けつけることが難しい状況なので、本当に必要なときにだけ救急車を呼んで欲しいと思います。

もし迷ったときは「#7119」の救急安心センターに相談するのも大事です。

 

また、重症化して搬送されてきた患者さんは新型コロナウイルスのワクチンを打っていない人が多い印象があるので、3回目や4回目のワクチン接種が済んでいない人はやはり打って欲しいと思います。

コロナに感染しているとそのほかの病気でも受診しにくくなるので、急病でも受診できない可能性があります。

日々の体調管理、感染対策をしっかりしていただきたいです。

また、けがには気をつけて欲しいと思います。去年もこの時期に東京で雪が降り、転倒して骨折される方が相次ぎました。食べ物をのどにつまらせて窒息される方も毎年、冬に多いです。

今後、救急医療へのアクセスが難しくなることも想定されるので、こうした事故にも注意して生活してください。

保健所も警戒感強める 入院調整に時間がかかる状態続く

東京 八王子市の保健所では、市内の一日の新型コロナの感染確認数が去年11月ごろから増え始め、年明け以降も患者の入院の調整に時間がかかる状態が続いています。

中には八王子市内で受け入れ病院が見つからず、市外にエリアを広げて病院を探すケースも相次いでいるということです。

 

保健所では人の往来がさかんな年末年始のあと感染者が急激に増えることや、インフルエンザとの同時流行でさらに医療機関がひっ迫しないか警戒感を強めています。

八王子市は医療機関のさらなるひっ迫を防ぐため、発熱やせきなどの症状がある場合は、まずは新型コロナの検査キットでみずから検査したうえで、重症化リスクなどを踏まえ、受診するよう呼びかけています。

 

八王子市保健所の鷹箸右子副所長は「今後の感染者数の増加に危機感を持っています。同時流行に対する医療機関のひっ迫状況を共有し重症化リスクの高い患者を入院や治療に適切につなげていきたい」と話していました。

松野官房長官「冬休み明け コロナとインフル同時流行に注意」

松野官房長官は、午前の記者会見で「減少傾向が継続しているが、年末年始の検査件数減少の影響も考えられる。今後、年末年始の接触機会の増加などが感染状況に与える影響に注視が必要なほか、特に学校が再開する冬休み明け以降の新型コロナとインフルエンザの同時流行にも注意が必要だ」と指摘しました。

そのうえで「政府としては自治体などの関係者と連携し、引き続き病床や外来医療体制の確保、ワクチンの早期接種に取り組んでいく」と述べるとともに、国民に対し、適切なマスクの着用や手指消毒などの基本的な感染対策の徹底を呼びかけました。