パトカーのカギを一つずつ持っていたが、二つとも車内に・・・
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一刻争う原発避難訓練で「あってはならないミス」 パトカー道ふさぎ、住民乗せたバスが立ち往生
施錠して動けなくなったパトカーを脇に寄せる境港署員ら=12日午前10時25分ごろ、境港市誠道町の旧誠道小学校
12日午前9時半ごろ、鳥取県境港市誠道町の旧誠道小学校であった原子力防災訓練で、避難車列を先導するパトカー1台が校舎脇の通路をふさぐ形で停車し、動かすことができず、避難住民計36人を乗せたバス3台が約1時間立ち往生するトラブルがあった。
乗車していた境港署員2人が車内にカギを残して降車し、自動ロックされたのが原因。
一刻を争う避難時にあってはならないミスで、市自治防災課の大道幸祐課長は「教訓として狭い避難路が他にもないか、再点検したい」と話した。
【写真】トラブル発生で対応を急ぐ現場の様子 パトカーの立ち往生
訓練は余子、誠道、中浜各地区の住民が参加。
それぞれの地域からバス3台で旧誠道小に集まり、安定ヨウ素剤を受け取った後、バスに再乗車して目的地の東伯総合公園(鳥取県琴浦町)に向かおうとした直後のトラブルだった。
署員は後続のバスに避難ルートを伝えるため降車。
カギを一つずつ持っていたが、二つとも車内に残したという。 現場通路は狭く、他にバスが通れる出口はなかった。避難住民のうち11人は、バスが通行できるまで時間がかかるとの説明を受け、訓練を途中で切り上げて帰宅した。パトカーは移動用器具を装着し、署員らが手で押して通路脇に寄せた。バスは一部区間を先導車なしで走り、訓練全体で1時間20分の遅れが出た。
大道課長は通常の避難路だけでなく、今回のように避難住民の1次集合場所の周辺にも狭い場所がないか確認する考えを示した。境港署の井畑雄三管理官は「大変ご迷惑をおかけした。以後このようなことがないよう、厳しく指導する」と述べた。