沈思実行(116)
「日韓海底トンネル」の闇
統一協会文鮮明教祖の10兆円詐欺的手法
鎌田 慧
◎ 安倍「国葬」はいまやボロボロ。反対運動は大袈裟にいうのでは
なく、全国に文字通り燎原の火のようにひろがっている。地域のひ
びとが法的根拠なし、憲法違反の国葬強行の政権に、強い不安と不
感じている。
わたしは黙祷の強制などふざけるなとの気持ちを迎えがたく、8月
16日、友人たちと新宿駅西口で、「国葬やめろ!集会」をひらい
850人ほどが集まった。そこから東口のアルタ前に移動、新宿駅
デモを敢行した。すると1200人の隊列になった。
集会からデモに移ると参加者は減る、のがあたりまえだ。
が、この「異常事態」は市民の関心の強さをあらわしている。それ
自信をつけて9月27日へ、第二弾にひき継ぎ、それからも集会、
続けている。
◎ 岸、安倍晋太郎、安倍晋三、あるいは岸信夫前防衛相(晋三の弟)
と、安部家三代が、統一教会・勝共連合と関係が深かった。
それによって信者二世の怨恨の銃弾を浴びせられる結末を迎えた。
私怨の悲劇の歴史を「国葬」として、英雄化する。奇矯奇態な行事
に、数十億円の国費を消費する。
◎ 統一教会と政治の関係をもっとも果敢に、書き続けているのが『
週刊文春』だ。9月1日号は「岸田首相の後援会長は統一教会系団
議長だった」。「団体」とは、日韓トンネル推進熊本県民会議」。
佐賀県唐津市から壱岐・対馬を経由して釜山にむかう、長大虚大な
海底トンネル計画。全長200キロ。総工費10兆円。それも国家
ではない。民間企業の計画なのだ。
「世界を高速道路で結んで統一世界を目指す」文鮮明教祖の御託宣
詐欺的な言説だが、後継者の韓鶴子氏も16年、唐津の工事現場の
きている、という。「国際ハイウェイプロジェクト」の提唱だ。
◎ 「1ミリ掘るために5万円という『1ミリ5万円献金』もあった
ほどです。中には一千万円単位の被害者も複数いる」と全国霊感商
対策弁護団連絡会の渡辺博弁護士が言う。
この詐欺的商法に、岸田文雄首相も関係あり。
自民党政治の退廃と闇はあまりにも深い。
(週刊「新社会」2022年9月21日第1275号8面より転載
掲載:2022年9月30日