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2022年02月01日16時22分
昨年衆院選は「違憲状態」 「1票の格差」で初判決―高松高裁
高松高等裁判所・高松地方裁判所
「1票の格差」が最大2.08倍だった昨年の衆院選は投票価値の平等に反し違憲だとして、弁護士らのグループが選挙無効を求めた訴訟の判決が1日、高松高裁であり、神山隆一裁判長は「違憲状態」と判断した。無効請求は退けた。昨年の衆院選での1票の格差をめぐる訴訟で初めての判決。
神山裁判長は、過去の最高裁判決は小選挙区の1票の格差が最大2.13~2.43倍だった衆院選を違憲状態と判断したほか、国会も最高裁判決を受け、2016年に公選法を改正し、最大格差が2倍未満になるようにしたと指摘。「格差が2倍以上になると、看過できないと認められる程度の著しい投票価値の不平等状態にあると解される」とした。
その上で、昨年10月の衆院選は格差が2倍以上となる選挙区が29に上り、「違憲状態にあったと認めるのが相当だ」と述べた。
一方で、2倍を超える見込みとなったのは衆院選の約4カ月前で、国会で選挙の区割りを違憲状態と認識するのは困難だったとし、選挙の無効請求は退けた。