12/3(金) 7:02現代ビジネス

■グダグダな「オミクロン株対策」でわかった、岸田政権の「無能ぶり」

「軽率短慮」な岸田政権の感染防止策
岸田文雄首相[Photo by gettyimages]

 新型コロナの新たな変異、オミクロン株の感染防止策をめぐって、岸田文雄政権が迷走した。日本着国際線の新規予約を日本人を含めて停止するよう、各航空会社に要請したが、批判を受けて、2日になって修正したのだ。岸田政権の「軽率短慮」を象徴している。

 およそ、ありえない展開である。

 各紙によれば、国土交通省は日本に乗り入れている、すべての航空会社に対して、日本着の全国際線の新規予約を停止するよう、要請した(https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211201-OYT1T50264/)。要請を受けて、日本航空(JAL)や全日空(ANA)はじめ、ほぼ全社が予約受付の停止に応じた模様だ。

 朝日新聞によれば、停止要請は11月29日付だったが「政府は今回の要請について、会見などでの詳しい説明はしていない」という(https://digital.asahi.com/articles/DA3S15129955.html)。

 こんな措置が実施されれば、海外に滞在していて、これから帰国しようと思っている日本人は、予約済みの人を除いて、帰国できなくなってしまう。年末年始を控えて、一時帰国を検討中の在外邦人も多い。海外出張者も、いったん出国したら、いつ帰れるか、分からなくなる。

 この件が1日に報じられると、動揺が広がった。

松野博一官房長官は1日午後の会見で、要請の事実について問われたが「その件については、後ほど事務方で整理して返事をしたい」と述べた(https://www.kantei.go.jp/jp/tyoukanpress/202112/1_p.html、6分32秒から)。

問題は、二重に「お粗末」だったこと
 

11月30日の成田空港の様子[Photo by gettyimages]

 これで明らかなのは「予約の停止要請という事実自体を公表していなかった」のが1点、それから「報道で明らかになった後、官房長官が記者の質問に答えられなかった」ことが2点目である。これを、どうみるか。

 まず、仮に一時的措置だったとしても「日本人が帰国できなくなる」ような重要案件について「国民に黙ったまま」という政権の感覚が、とても信じられない。

 およそ、国家最大の使命は国民の生命と暮らしを守ることだ。それなのに「日本人が日本に帰国するのを政府が認めない」などという話は、ありえない。憲法違反ではないか。だれが決めたか、知らないが、責任者は「国家と国民の基本的関係」をまったく理解していない、と言わざるをえない。

 4月にも、米国とオランダから帰国した日本人2人が、PCR検査に関する書類に不備があったために、日本の空港に到着していながら、出発地に追い返された、という出来事があった(https://gendai.ismedia.jp/articles/-/83104)。このときも、一部で「公権力の濫用ではないか」という批判を呼んだ。

 今回は、日本人の帰国者を一律にシャットダウンしてしまうのだから、もっと酷い

こんな話をこっそり決めておきながら、国民には伝えない。しかも「官房長官が説明できない」とは、失態に輪をかけたような話だ。この国は、いつから国民を守らなくなったのか。

 首相官邸が、話を知らなかったはずはない。報道された時点で、直ちに対応を協議したに違いないが、それでも答弁できないのだから、会見時間までに「政権として対応が決まらなかった」のだ。決めたのも酷いが、批判されて直ちに対応もできない。まったく、考えられないお粗末さである。

 岸田首相は波紋の大きさに慌てたように、2日午前、官邸で記者団の質問に答える形で「一部の方に混乱を招いてしまった。国交省に邦人の帰国需要について、十分、配慮するよう指示した」と語り、火消しに追われた。指示を受けた体裁で、国交省は停止要請を撤回した。これについては、また後で触れる。


重要な報告を「聞き流した」のではないか?
 なぜ、こんな事態になったのか。

 先の朝日は「官邸幹部によると、松野氏には詳しく報告されていなかった」と書いている。だが、本当にそうか。私は「松野氏は報告を受けていたのに、事の重大さを理解していなかった」とみる。なぜか。

 同じ29日に、全世界から外国人の新規入国を停止する方針を決めているからだ(https://digital.asahi.com/articles/DA3S15127591.html)。重大方針を同じタイミングで決めておきながら、予約停止要請を報告しないとは考えにくい。「詳しく報告されていなかった」とは「報告はあった」が「官房長官が十分、理解していなかった」という話だろう。

 そもそも、これは「事務方が整理する」ような話でもない。国家と国民の関係を踏まえれば、政治家として直ちに判断しなければならない案件だ。松野氏は「それは重大な話なので、事務方によく検討させます」と言ったも同然である。

 この答弁を聞けば、松野氏は「最初の報告で重大さを理解できていなかった」ことが十分、うかがえる。「重大問題は役人がしっかり考えるはず」と思っている松野氏は、報告を「上の空」で聞いていたのではないか。

 それでも、役人は絶対に政治家の責任にはしない。だから「詳しく報告されていなかった」と記者に説明する。この件に限らず、役人が舞台裏で物事を決めるには「政治家にはボンヤリしていただいていたほうが好都合」であるからだ。朝日は、官房長官へのごますり半分で、官邸幹部の話をそのまま受け売りで書いたにすぎない。

 全世界からの新規入国を停止した際、岸田首相は「批判は私がすべて負う覚悟」と胸を張っていた。そこまで言ったからには、岸田首相ももちろん、予約停止要請の報告を受けていた。だが、松野氏同様、重大性を理解できず、見過ごしてしまった。そうみていい。

やはり「霞が関政権」だった…
岸田政権の閣僚たち[Photo by gettyimages]

 岸田政権の主要閣僚たちを見ていると、私には「軽率短慮」こそが、彼らの共通項であるように思う。

 来年2月に迫った北京冬季五輪の「外交ボイコット」問題では、首相自身が「日本は日本の立場で物事を考えたい」と語った。外相には親中派の林芳正氏を起用し、その林氏は「中国に訪中を招請された」と、テレビで一方的に公言してしまった。

 この首相と外相の発言を聞けば、米国が「日本は中国にすり寄るのか」と疑念を膨らませるのは当然である。そのせいか、いまだに首相の米国公式訪問の日程が決まらない。米国は、岸田政権の対中姿勢を見極めようとしている可能性が高い。

 そこへ、今回の松野官房長官の「事務方で整理する」発言だ。事務方が整理した結果、政策を軌道修正して、首相指示になった。つまり「政策は官僚が決めている」と、首相自ら白状したも同然だ。指示したのは首相ではない。舞台裏で官僚が首相に指示したのである・・・

 

 

 

 

【ヨハネスブルクAFP時事】

南アフリカ「指数関数的に増加」 オミクロン株で感染者倍々に 新型コロナ

 

 【ヨハネスブルクAFP時事】南アフリカの国立伝染病研究所(NICD)当局者は1日の議会で、オミクロン株の影響で新型コロナウイルス感染が過去2週間で「指数関数的に増加」し、「憂慮すべき」状況にあると表明した。    NICDによると、過去24時間の新規感染者は8561人。11月30日は約4400人、同29日は2300人だった。ヨハネスブルクを含む最大州ハウテン州での検査陽性率は1日、27%に跳ね上がった。感染は最初に10~29歳の若者の間で広がった後、「より年齢の高いグループに移り始めている」という。 

 

 

 

 

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 ナミビア外交官・同乗者70人全員濃厚接触者問題は、自公政府・外務省・厚生労働大臣らによる大失態・管制感染拡大だ!

 

 

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■12/1(水)15:06 FNNプライムオンライン

 

【速報】オミクロン株 国内2例目の感染確認 ペルーから入国


国内で2例目となる新型コロナ「オミクロン株」の感染者を確認です。

複数の政府関係者によりますと、11月29日にペルーから日本に入国した人が「オミクロン株」に感染していたことがわかりました。

2例目の感染者は11月30日、国内で初めて感染が確認されたナミビアから入国した男性の濃厚接触者ではなく、厚生労働省が詳しい経緯を調べています。 


https://news.yahoo.co.jp/articles/a3fb9247feddf6a5fab0f149a3e2d52ada1c436a


■12/1(水) 12:33千葉日報オンライン

 

【速報】オミクロン株の感染者と同じ飛行機に乗っていた約10人、千葉県内に滞在 熊谷知事「緊張感もち特別な対応」


 新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が国内で初確認されたことを受け、千葉県の熊谷俊人知事は1日、「初確認されたオミクロン株の感染者と同じ飛行機に乗っていた約70人のうち、約10人が県内に滞在している」と明らかにした。

 県内約10人の濃厚接触者の検体を速やかに採取し、陽性が判明する前にゲノム検査を行うよう指示したと説明。「緊張感を持ち特別な対応を続けていく必要がある」と危機感を示した。

 県は濃厚接触者約10人と同居家族に順次連絡を取り、宿泊療養施設に移るよう要請している。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b28079e47299ec90e6118736b2ffaad41aec9037



11/30(火) 19:03共同通信

 

■同乗者全員は検査で陰性と厚労相


 後藤厚労相はオミクロン株感染者と同じ飛行機で成田空港に到着した同乗者について、検査ではいずれも陰性だったと明らかにした。自宅や宿泊施設で待機中という。

https://news.yahoo.co.jp/articles/484ec2c9ed76bcf78e62b9ed5cad0d912ccf0fd3

 

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■11/30(火) 19:36毎日新聞

 

オミクロン株感染者の濃厚接触40人は都内在住 都が隔離要請

 東京都は30日、新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」の感染が国内で初めて確認された男性の濃厚接触者約70人のうち、約40人が都内在住者であることを明らかにした。航空機の同乗者などとみられる。いずれも空港検疫で陰性が確認されているが、都は約40人について宿泊療養施設に移り、隔離期間を過ごすよう要請している。



 都は慎重を期す観点から、自宅待機ではなく宿泊療養施設で隔離期間を過ごすよう促した。

 

【デルタ株は「最強」と呼ばれたが…変異株一覧】

 

 

 

■11/30(火) 16:39 ロイター

 

国内初のオミクロン感染はナミビア外交官、

同乗全員を濃厚接触者扱い


 11月30日、松野博一官房長官は午後の会見で、ナミビアから入国した男性が新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に感染していたことを明らかにした。成田空港で撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 30日 ロイター] -     政府は30日、国内で初めて新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の感染者を確認したと発表した。28日に成田空港に到着したナミビアの外交官で、政府は同乗していた71人全員を濃厚接触者として扱い、2日に一度の検査を求める。

政府は午後5時から首相、官房長官、厚労相など6閣僚による会議を開催した。会議後に記者団の取材に応じた後藤茂之厚労相によると、感染が確認されたナミビアの外交官はワクチンは接種済みで、現在は医療機関で隔離されている。また、同乗者の全員が検査で陰性で、自宅や宿泊療養施設で待機中という。

政府は、松野博一官房長官のもと関係省庁職員によるタスクフォースを設置。後藤厚労相によると、岸田文雄首相から濃厚接触者・同乗者の把握、必要な隔離などを徹底するよう指示があった。

 

 

 

 

オミクロン株、国内初確認 ナミビアから成田に到着の男性が感染

 

外国人の入国が禁止され、閑散とする国際線の到着ロビー周辺=成田空港で2021年11月30日午前9時58分、小川昌宏撮影

 

 ナミビアから成田空港に到着した30代男性が30日、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」に感染していたことが分かった。国内で確認されたのは初めて。関係者が明らかにした。

 

オミクロン株は南アフリカやナミビアのほか、欧州各国でも感染者が相次いで確認されている。同省によると、男性は28日夕に成田空港に到着し、空港検疫で新型コロナへの感染が確認されたため、ウイルスがオミクロン株かどうかを国立感染症研究所がゲノム(全遺伝情報)解析していた。男性は発熱症状があり、検疫所が用意した施設で療養している。同行していた家族2人は検査の結果、陰性だった。

 

 

  世界保健機関(WHO)は、オミクロン株をデルタ株などと並ぶ「懸念される変異株(VOC)」に指定。世界規模のリスクが「とても高い」との認識を示している。変異で従来株よりも感染力が増している可能性が指摘されており、各国は水際対策の強化に乗り出した。日本も30日から全世界からの外国人の新規入国を原則禁止している。【矢澤秀範】

 

【図解でわかる】δ、ο…変異株の特徴