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  《月刊救援から 「ガサシリーズ 心がまえ 380」》
 ◆ 「撮り鉄」てっちやん議員 書類送検に疑問符 五個の巻

 新聞記事に、びっくりん。共産党の参院議員が、埼玉の長瀞町で、秩父鉄道の線路に無断で立ち人ったとして、書類送検されたと。
 えっ、共産党の国会議員。そんな山奥までも、公安警察が一挙手一投足を見張っているのか。どうやら、そうてもないらしい。以下は、本人のコメント要旨

 昨年十一月、休日を利用して趣味の鉄道写真を撮りに行った際に、長瀞町の秩父鉄道の線路を横断したことが、埼玉県警秩父警察署から軽犯罪法違反であるとの指摘を受け、本年九月十六日付で送検した旨の速絡を受けました。軽率な行為だったと反省しています。
 私は、地域住民によって道がつけられ、水路に渡し板がかけられていた箇所を、列車が接近していない時間帯に、通行可能能な道であるという認識のもとに、約一秒程度で渡りました。


 これが渡ることが禁止された箇所であったという指摘については、素直に従い、すべての事情を説明し、反省する旨を記した上申書も提出しています。
 今後、二度とこのようなことのないようにいたします。

九月十八日 山添 拓

 疑問その一
 軽犯罪法違反、そのうちの何にあたるのかなあ。立ち小便だめっていうけど、唾を吐いても引っかかるって何でもありあり。どっちにしろ誰にも迷惑をかけてない「一秒」の行為に、「一年」もかけて辞類送検するんかい。わたしの税金を警察は、こんなことに使ってるんかい。ぷんぷん。

 疑問その二
 庶民も使ってる道を通っただけなのに、おおげさに報道するのが変。選挙前、日本共産党だからなのか。弁護士が法を破ったからなのか、素直に反省してるから安心してマスゴミ攻撃放題なのか。怒り。

 疑問その三
 当日は電気機関車を臨時運転するイベント日。一緒に渡った他の撮り鉄くん達は、どうなったのだろうか。任意同行に応じたのか、逃げ切ったのか、上申書を書いたのか。送換されたのか。謎。

 疑問その四
 一部の撮り鉄の行動が社会聞題化していた。ゆえに一罰百戒、見せしめなのだろうか。

 疑問その五
 踏切が設けられていない線路を住民が通り道として使う。こうした「勝手踏切」は、全国に一万七千箇所ある。これは国土交通省発表の数なのだ。江ノ電では小学生の少女の死亡事故も起きている。それらへの対策って刑事事件化ではなく、鉄通会社や国が対策を考えるのが筋ではないか。

ガサ子ちゃん倶楽部 大山千恵子


『月刊救援 630号』(2021年10月10日)