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10/8(金) 21:16千葉日報オンライン
鉄道寸断、地震翌日も混乱 通勤客ぐったり 「密でコロナ心配」 千葉県内震度5弱
7日夜の地震の影響でダイヤが乱れ、JR千葉駅では電車を待つ人で混雑した=8日午前9時20分ごろ、千葉市中央区
千葉県内で7日深夜に最大震度5弱を観測した地震は鉄道網を寸断させ、駅利用客に影響が広がった。日付が変わっても駅前にはタクシーを待つ長蛇の列が絶えず、ホテルに宿泊する会社員も。流山市は帰宅困難者を収容する避難所を開設し、駅で滞留する人を誘導した。運休や大幅な遅れは翌8日に続き、駅利用者からは「ここまで長引くとは」「電車待ちの密でコロナが心配」と疲労と不満の声が上がった。
JR千葉支社によると、7日深夜の地震発生後に管内の全線が運転を一時見合わせ。駅は混雑し、タクシー乗り場には長蛇の列ができた。JR京葉線海浜幕張駅で運行再開を待っていた千葉市緑区のアルバイト男性(22)は「疲れているので早く帰りたい。タクシーは高いので運行再開を待つ」とぐったりした表情で話した。
JR武蔵野線南流山駅は、つくばエクスプレスの乗り換え駅で滞留者が多かったため、流山市が8日午前0時55分、駅から徒歩約5分の南流山センターに避難所を開設した。センターまでの誘導を含め職員15人が対応し、帰宅困難者36人がコロナ感染防止のため会議室や和室に分散して一夜を明かした。
翌8日もJR線は大混乱。朝のJR千葉駅は電車を待つ人であふれた。千葉市中央区の会社員女性(35)は「地震の翌日まで長引くとは思わなかった」と疲れた様子。電車を約30分待ったが、勤務先からリモートワークにするとの連絡があり帰宅した。
「もう嫌だ。疲れた」と嘆いたのは、東京都新宿区から娘家族に会うためJR千葉駅まで来たパート女性(67)。午前6時に自宅を出発し、同駅に着くまで約2時間40分かかった。電車を待つ人で駅構内が“密”になっている状況に「コロナも心配」とつぶやき、「地震が起きてから時間がたっているのに。早く復旧して」と願った。
JR船橋駅は8日朝、入場規制が行われた。駅周辺は多くの通勤客らで混雑し、勤務先や友人に電話で連絡する人の姿が目立った。駅の外で1時間半以上、待機していた男子中学生は「学校が始まっている時間だが、連絡する手段がない」と困惑気味。習志野市の会社員男性は「電車が遅れているので急きょテレワーク勤務になった」と翻弄(ほんろう)され、船橋市の20代の会社員女性は「普段より30分ぐらい早く家を出たが、たくさん人がいて驚いた」と話した。