■原子力施設異常なし 規制庁 東京震度5強
  (千葉県北西部、震源の深さ75キロ、M5.9)
  10/7(木)23:52配信「毎日新聞」
https://news.yahoo.co.jp/articles/1f7a2b45cb51637b10073b39308bb84d19296db7

■東京、埼玉で震度5強
  首都圏で17人けが 23区では大震災以来
  10/7(木) 22:49配信 毎日新聞
https://news.yahoo.co.jp/articles/2557f9da8aaf0330087d7d5e68e8fe004f6c3787

 

 

 「全ての原発を止める」
  その第一歩が「東海第二原発」を止めること

  10/6(水)日本原電本店抗議行動での発言
 

  渡辺マリ(たんぽぽ舎ボランティア)

 今日は、2011年、あの時に何があったか?を、皆さんと改めて振り
返りたいと思います。3つの例を挙げます。

1.3月11日、津波の水が落ち着いた浪江町の沿岸で、懐中電灯を頼りに行方不明者を捜していた消防団員には、確かに細い呻き声が聞こえていた。
 人を呼ぶために一旦引き上げ、明日明るくなったら徹底的に探そうと決めていた彼らだったが、再びそこに戻ることはなかった。12日早朝、政府によって原発周辺からの避難指示が出されたからだ。
生きていることが分かっているのに助けられなかった…。
  朝日新聞「プロメテウスの罠」から紹介しました。

 最後の最後まで、助けを求め続け、そして絶望の中で息を引き取った人たちがいたのです。
 そして消防団員は助けられる命を助けられなかったという、自責の念、心の傷が今も残っているそうです。

2.二番目は双葉病院から避難中、車内や搬送先の施設で44人の方が亡くなった事件です。
 「週刊金曜日」に連載中の「双葉病院 置き去り事件」から紹介します。
 いわき光陽高校にバスが着いた時、田代校長は驚いた。
 「車内には異臭が漂っている、床に転げ落ちている人や、おむつが外れて糞尿が垂れ流しになっている光景が目に入った」

☆皆さん、あの方たちはなぜ「逃げなければならなかったのでしょう」
 元東電役員の勝俣、武藤、武黒の3人は長時間の避難を余儀なくされた44人を死亡させたとして、業務上過失致死罪で強制起訴されました。
 11月2日、福島原発事故刑事裁判の控訴審・第1回審理があります。

3.2011年に戻ります。事故から3か月経った6月10日、堆肥小屋の壁に「原発さえなければ」と書いて首を吊って亡くなった酪農家がいました
☆皆さん、なぜあの方たちは、死ななければならなかったのでしょう?

〇 では、避難した人たちは今、どうしているでしょうか?
 就職先も決まり、学校にも行け、地域に溶け込んで幸せに暮らしている人たちがいることを祈るばかりです。
 けれど、たくさんの人たちが、いつ健康被害が出るか、恐怖を抱えて生きているのです。
 そして実際に子どもたちの甲状腺がんが増え続けているのです。
 更に経済的な困窮などが加わる中、必死に生きているのです。
 特に区域外避難者の方たちが、大変な苦境に陥っているのです。
 皆さん、この方たちが一体、何をしたというのですか?
 なぜ10年以上たった今も苦しみ続けなければならないのですか?

〇 なぜ死ななければならなかったのか?
  なぜ逃げなければならなかったのか?
  なぜ今だに苦しむ人たちがいるのか?
  この3つの答え、それは「原発があったから」。

〇 東海第二原発が事故を起こす確率は非常に高いと言われています。
 事故を起こせばフクシマ以上の大惨事になる、これは間違いない。
 なぜなら、わずか2.7km先に東海再処理工場があるからです。
 既に運転は終了し、廃止措置を行っていますが、敷地内にはまだ高レベル放射性廃液と使用済み核燃料が残っている。
 東海第二原発を巨大津波が襲っても、再処理工場にはこない、と言う驚くべき考えを彼らは持っています。
 だから(再処理工場に)「防潮堤はない」。

〇 東海第二原発の再稼働を私たちは何としてでも止めなければなりません。
 それは単に私たちが危ないからとか、「第二のフクシマ」になりたくないから、とかそういう事だけではない。
 全原発を止める、それが目的です。
 その第一歩、突破口と位置付けられるのが東海第二原発を止める事なのです

〇 自然を支配できるという傲岸不遜な科学絶対主義、原発の危機に対する認識の甘さが事故を起こした。
 それを彼らは「想定外」として弁明し、片づけた。
 地震大国日本。
 いつ、どこで、どの位の大きさの地震が起こるか、そしてどのくらいの津波が襲うのか?現在の科学技術では予測できないのです。
 だから全ての原発を止めなければならないのです。
 そのための第一歩が東海第二原発を止める事なのです。

〇 私たちは今、こうしてここに立っています。
 でも、ここで抗議しているのは、実は私たちだけではないのです。
 目には見えないけれど、無念の死を遂げた人たち、明日への希望を失って自死した人たち、懸命に生きている原発被害者、そして日本中の反対の人たちが立っているのです。
 そして未来の人たちが私たちを見つめているのです。
 彼・彼女たちの思いを胸に、これからも立ち続けましょう。
 東海第二原発の再稼働を絶対に止めましょう。
 ありがとうございました。